• 発売日:2025/06/03
  • 出版社:明石書店
  • ISBN:9784750359427

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食文化からブラジルを知るための55章

食文化からブラジルを知るための55章

通常価格 2,200 円(税込)
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商品説明
世界の中で最も劇的に多人種・多民族的な国となったブラジルは自然環境や生物群系も多様で、世界に類を見ないほど多様な食文化がある。シュラスコやフェイジョアーダといった代表的な料理だけでなく、基層の食文化と移民の食文化、ブラジルの食習慣や酒場文化までを網羅した究極の入門書!
目次
 カラーページ(レシピ・食文化トピック)
 まえがき

Ⅰ 総論

第1章 世界におけるブラジルとその食文化――国の形成に並行して進化し、今も変容中
第2章 6つのバイオームと多様な食文化――地勢が育む食の多様性
第3章 多人種多民族国家の食文化――ダイナミズムから生まれる唯一無二の魅力

Ⅱ 基層食文化

第4章 先住民インディオ食文化――伝統食と多様化による弊害
第5章 アフロブラジル料理――深くて長い結びつきの中で形成されたもの
 【コラム1】アフリカのブラジル料理
第6章 ポルトガル食文化――植民地本国の食文化もブラジル化
 【コラム2】博物学者たちが体験した19世紀前半のブラジル食事情

Ⅲ 主な移民食文化

第7章 イタリア移民の食文化――故郷の地方料理がブラジルでは一般化
第8章 シリア・レバノン料理――チェーン店の貢献と難民によるリセット
第9章 日本移民の食べ物からブラジルの食べ物へ――日本食のネイティブ化
 【コラム3】日系人の食卓
 【コラム4】南米大陸の中心で“ソバの出前”が流行るまで
第10章 アマゾン開拓と日系食文化の普及――熱帯の野菜作りに「技あり」
第11章 アジア系移民料理――中国・韓国移民とオリエンタル料理ブーム
 【コラム5】ひっそりと受け継がれる東欧ウクライナ料理

Ⅳ ブラジル食文化直射

第12章 噛むほどに旨味広がる魅惑の塩漬け干し肉――気候の違いで生まれる味の地域差
第13章 シュラスコを巡る諸説と各地のご当地肉料理――肉のカットの仕方にも地方色あり
第14章 沿岸地方におけるシーフード熱愛文化――お魚大好きブラジル人も少なくない
第15章 広大な国土をつなぐ三大水系と淡水魚を嗜好する食文化――大型ナマズもピラニアも美味!
第16章 バカリャウ料理――干しダラが彩る祝祭と1000のレシピ
第17章 国民食フェイジョアーダを巡って――「創られた奴隷料理神話」
第18章 ブラジル食の基本は“フェイジョン&ライス”――拘置所の“クサイめし”も同様
第19章 豊かな素材+チャレンジ精神=移民文化の成熟――ヤキソバの多義的パワー
第20章 トウモロコシも先住民から受け継がれた食の文化遺産――マンジオッカと並ぶ主要食材
第21章 調味料の基本は塩・胡椒・ニンニク――ポルトガルから伝わった味
 【コラム6】香草も大好き
第22章 ピメンタ(トウガラシ属)も多種多様――激辛から甘口まで色とりどり
第23章 多彩で豊かなフルーツ類――果物摂取不足の時代から何でもありの時代へ
第24章 タピオカ、ポン・デ・ケイジョ――愛されるモチモチ感
第25章 ブラジル産チーズの奥深さ――地産地消から国際品評会受賞へ
 【コラム7】ブラジル版「ロミオとジュリエット」
第26章 世界で一番コンデンスミルクが好き――菓子に使われ始めたのは1960年代から!?
第27章 砂糖大好き国民の形成と背景――砂糖とともに520余年
 【コラム8】アイス類はフルーツ果汁ソルベ(ソルベッチ)が主体

Ⅴ 様々な食材・食品加工の諸相

第28章 食の多様性の“根っこ”南米原産マンジオッカ――食の文化遺産の原点
第29章 マンジオッカ活用術――うまみ調味料、お菓子から蒸留酒まで
 【コラム9】マンジオッカ副産物
第30章 ラード生産、オレンジ加工からパネトーネ産業まで――イタリア移民が興した食品関連事業の三事例
第31章 養殖ティラピアとチリ産サーモン――水産品消費拡大の立役者
第32章 アマゾン原産アサイー――本場の食べ方と伝説、地域市場から全国市場へ
 【コラム10】アサイー副産物~パルミットやアサイー茶
第33章 ブラジルの畜産加工史をひも解く――みえてくる意外な日伯関係史
第34章 内陸部乾燥地帯におけるヤギの多義的重要性――皮も肉もミルクもヤギ糞も

Ⅵ 飲料

第35章 500年の歴史を持つ米州最古の蒸留酒カシャッサ――自然の多様性が与えた世界で唯一の個性
 【コラム11】カイピリーニャの発祥の地はサンパウロ州内陸部か?
第36章 世界第3位のビール消費大国ブラジル――ご当地材料を使うクラフトビールも進化中
第37章 コーヒー――ブラジル産が支配する、世界で愛される飲料
 【コラム12】再注目されるアマゾン産SDGsカカオ
第38章 マテ茶――コーヒーを超えるマテ茶の歴史
 【コラム13】富士山を望むお茶の里
第39章 “ワインベルト”の常識を覆すブラジル産ワイン――優越点は熱帯ならではのテロワール
 【コラム14】ブラジル産日本酒~創業90年のブラジル酒蔵

Ⅶ 地方料理

第40章 北部アマゾン――ブラジル郷土料理の原点
第41章 北東部(ノルデスチ)――素朴な食文化と豊かな食材
第42章 南東部ミナスジェライス――金鉱と酪農が生んだ食文化
第43章 南部三州――ヨーロッパのアイデンティティに支えられた食文化
第44章 中西部――パラグアイなど隣国の影響も

Ⅷ 暮らしの中の食文化

第45章 一日四食から一日三食へ――食事の回数と時間帯の変遷
第46章 パダリア――古き良きパダリアと新参ベーカリーの台頭
第47章 ランショネッチとバール――庶民の生活に寄り添う食事処と居酒屋
第48章 外食文化――ブラジル外食文化が直面する激変
 【コラム15】食卓を支えるフェイラの今昔
第49章 カトリック行事と食文化――美味しく楽しい宗教行事
第50章 サンパウロのレストラン――興亡激しい高級化とおしゃれ化と多様化と高額化
第51章 ブラジル食文化・食材の国際化――ブラジルの田舎料理に世界が舌鼓

Ⅸ 文学者とブラジル食文化

第52章 民俗学者カマラ・カスクードの食文化研究――再評価される「ブラジルの柳田国男」
第53章 ジョルジ・アマードとマヌエル・ケリーノ――ブラジル人類学の始祖をよみがえらせた国民作家
第54章 ヴィニシウス・デ・モラエスとパブロ・ネルーダ――食を愛した2人の詩人
第55章 ラフカディオ・ハーンとジルベルト・フレイレ――民俗学者ハーンとブラジル社会論

 あとがき
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