国家と民族の行方

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国家と民族の行方
  • 発売日:2026/05/01
  • 出版社:明石書店
  • ISBN:9784750361079

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国家と民族の行方

国家と民族の行方

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商品説明
国民国家の枠組みが揺らぐ「ポスト国民国家時代」において、民族はいかなる変容を遂げているのか。台湾の先住民認定から欧州の移民問題まで、国家による管理と個人の帰属意識の相克を現場の視点から検証。境界を越え再編されるアイデンティティの諸相を浮き彫りにし、共生の未来を展望する。
目次
 成果刊行について

序論 ポスト国民国家と民族の再編――国家の制度と集団の実践から考える[野林厚志]
 1 なぜいま「ポスト国民国家」と「民族」なのか
 2 民族概念の整理――二〇世紀後半の転換と日本の文脈
 3 ポスト国民国家時代の民族の諸相と再編
 4 本書の内容
 5 結語――国家を問い直すための「民族」

第1章 「番」から先住民族へ――一八九〇~一九五〇年代の台湾における民族学、植民地主義と国家[陳偉智/野林厚志訳]
 1 前言
 2 分割統治としての植民地支配
 3 植民地民族学による民族分類
 4 民族分類・アイデンティティ・自治
 5 結論

第2章 UNDRIP時代の先住民族――台湾の「平埔原住民族」の身分認定の課題[野林厚志]
 1 緒言
 2 法定原住民族と平埔族
 3 原住民族委員会の平埔族に対する認識
 4 平埔原住民族群身分法草案とそのインパクト
 5 考察
 6 結語

コミュニケーション1 国家による民族の認識と管理――コスタリカの場合[額田有美]
 1 台湾の先住民族をめぐる「国家による民族の認識と管理」
 2 コスタリカの事例から考える「国家による民族の認識と管理」

第3章 ブミプトラとは何か?――マレーシアにおける公定民族カテゴリーの曖昧性と階層性[左右田直規]
 1 はじめに
 2 マレーシアとブミプトラ
 3 ブミプトラ優遇政策の展開
 4 公定民族カテゴリーとしてのブミプトラ――概念としての曖昧性と諸集団間の階層性
 5 ブミプトラとは何か?

第4章 オラン・アスリはブミプトラなのか?――マレーシアにおける先住民優遇政策と民族の分類をめぐって[信田敏宏]
 1 はじめに
 2 多民族国家マレーシア
 3 オラン・アスリ
 4 ブミプトラ政策
 5 オラン・アスリ政策
 6 オラン・アスリはブミプトラなのか?
 7 おわりに

コミュニケーション2 サバ州で土地の子について考える[上田達]
 1 はじめに
 2 サバ州の民族構成
 3 「かれら」と「わたしたち」
 4 サバ人の表象
 5 まとめ

第5章 Unruly〔統治されない〕――オーストラリア先住民の平等主義と差異化の動態[アンソニー・レドモンド/平野智佳子訳]
 1 先住民の社会的差異化の力学
 2 自律と関係性
 3 オーストラリア先住民社会における分裂生成
 4 結論――先住民の主権のゆくえ

第6章 オーストラリア先住民のイメージの生成――二〇二三年の国民投票におけるソーシャルメディア・キャンペーン[平野智佳子]
 1 はじめに
 2 研究視角
 3 オーストラリアの概要
 4 オーストラリア先住民
 5 国家との交渉
 6 改憲の是非を問う国民投票
 7 「脅威」のイメージの強化
 8 おわりに

コミュニケーション3 オーストラリアにおける不平等と権力の政治――レドモンド論文と平野論文への応答[ダイアナ・マッカーシー/平野智佳子訳]

第7章 ソロモン諸島で民族について考える――国家による統治とローカルな集団帰属意識のあいだ[藤井真一]
 1 はじめに――ソロモン諸島において民族と呼ばれる集団は何か
 2 ソロモン諸島の概要
 3 国勢調査の報告書にみるエスニシティ
 4 ソロモン諸島の内戦「エスニック・テンション」
 5 ローカルな人びとの集団帰属意識
 6 ポスト国民国家時代におけるプレ国民国家

第8章 ソロモン諸島におけるマライタ――多民族的な国民国家における反逆的な州か?[ロドルフォ・マッジオ/藤井真一訳]
 1 序論――三つのアフォーダンスに焦点を当てたマライタの独立/統合の理論化
 2 マライタ――抵抗の島
 3 親中・反中――循環する方向転換
 4 「根本的な方向転換政策」の評価
 5 タフリアエ――需要、供給、および統合
 6 結論

コミュニケーション4 太平洋諸島におけるサブリージョナリズムの台頭と地域国際関係の変容[黒崎岳大]
 1 はじめに――国家とエスニシティをめぐる理論的視座
 2 太平洋におけるエスニシティと国家形成の歴史的背景
 3 サブリージョナル・グループの形成と展開
 4 PIFと周辺大国との関係
 5 太平洋諸島と他地域のサブリージョナリズムの比較分析
 6 ポストナショナリズム時代の国家とエスニシティ
 7 まとめにかえて――太平洋諸島が示す国家とエスニシティの未来

第9章 エスニシティと言語継承――なぜことばを継承するのか、しないのか[谷口ジョイ]
 1 「民族」の意味するもの――「私」の民族
 2 なぜ言語を継承するのか
 3 言語学者は何をすべきか
 4 まとめ

第10章 カラコラム・ヒンドゥークシの諸民族意識を言語から[吉岡乾]
 1 はじめに
 2 本論で扱う四つの言語と四つの民族
 3 ヒンドゥークシ山脈の人々
 4 カラコラム山脈の人々
 5 そこに「民族」を意味する言語表現はあるのか
 6 世界の屋根の諸民族はどう自己規定しているのか
 7 おわりに――彼らの言語が何を語るのか

コミュニケーション5 国家、民族、言語――多言語社会が我々に教えてくれること[木本幸憲]
 1 国家、民族、そして言語
 2 近代国家の言語政策と少数言語
 3 多言語使用社会と日本社会
 4 結語――多言語使用社会が教えてくれること

第11章 フランス共和国モデルとエスニシティ――アフリカ移民問題をめぐって(一九四五~二〇二四)[イヴ・シャルビ/新免光比呂訳]
 1 はじめに
 2 経済的・社会的文脈における共和国モデル
 3 移民に関する二つの虚構
 4 アフリカ移民、国家に関わる問題
 5 移民、排外主義的ポピュリズムの恩恵
 6 結論――理性と政治的計算の失敗

第12章 近代バルカンにおける民族意識形成についての考察――ブルガリアとルーマニアの事例から[新免光比呂]
 1 バルカンの歴史的地域性
 2 ブルガリアにおける民族の覚醒と教会独立
 3 ルーマニアにおける民族の覚醒と教会合同
 4 おわりに

コミュニケーション6 民族の生成と隠蔽[三島禎子]

 あとがき
 索引
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