まえがき
謝辞
Ⅰ 資本主義の下での世界
1 成長と気候変動
1.1 貧しくて不平等な世界での「脱成長」という幻想
1.2 脱成長:袋小路を解消する魔法の思考
1.3 気候変動、新型コロナ、グローバルな不平等
1.4 ノルウェーは現代の東インド会社か
1.5 では、北の成長それ自体がアフリカを貧しくしているのだろうか
1.6 ケイト・ラワースの奇跡の経済学
1.7 豊かさ、資本主義、気候変動
2 移民
2.1 いくつかの国は存在をやめるべきなのか
2.2 ヨーロッパへの移民:解決策のない問題
2.3 移民による経済的プラスとマイナス
2.4 貿易と移民:置換か補完か
2.5 ハーバーマスと売春斡旋人:昼の世界と夜の世界
2.6 内戦についての見方の短絡さ
3 政治
3.1 パレオレフトのアジェンダとはなにか
3.2 グローバル・プログレッシブであるために
3.3 民主主義と独裁:どちらの方がうまくいくのか
3.4 世界はどのようにして支配されているのか
3.5 多数政党による泥棒政治は非自由主義的民主主義よりましなのか
3.6 革命を考える
3.7 独裁者に退場はない
3.8 ネオリベラリズムの究極の勝利としてのトランプ
3.9 ドナルド・トランプのおかげでわかったこと:別の角度から見たら
3.10 買弁インテリゲンツィア
Ⅱ 不平等
4 国内の不平等
4.1 不平等はなぜ問題なのか
4.2 (厚生経済学なしでの)平等の擁護
4.3 なぜ二〇世紀のツールでは二一世紀の所得不平等に取り組めないのか
4.4 グローバリゼーション時代の社会保障制度
4.5 すべての欲求は社会的
4.6 水平的不平等へのフォーカスが全体の不平等縮小の努力を台無しにする理由
4.7 賃金不平等の研究と所得不平等の研究との基本的なちがい
4.8 資本所得と労働所得の区別
4.9 「アメリカをふたたびデンマークにする」が実現しない理由
4.10 アメリカの不平等「例外主義」のルーツを求めて
4.11 ヨーロッパの限界はどこか
4.12 経済学の役割
5 グローバルな不平等
5.1 グローバルな不平等の研究の歴史
5.2 グローバルな所得不平等をめぐるアテナイ人の対話
5.3 あなたの所得はどこまでが市民権によるものなのか
5.4 市民権はただのレントになったのか
5.5 海外援助が逆進的になりえない理由
5.6 気候変動とグローバルな不平等との形式的な類似性、実際の類似性、および国民国家の準最適性
6 富の不平等
6.1 富とはなにか
6.2 歴史的な富:クラッススとベゾスをどうやって比較するのか
6.3 わたしの富と他人の生活
6.4 ダヴォスの従順な葬送歌
6.5 贅沢について
6.6 世界銀行による富の計算のばかばかしさ
6.7 リピート・アフター・ミー「富は所得ではなく、所得は消費ではない」
6.8 社会主義の下ではだれもが百万長者だったのか
7 不平等と文学
7.1 文学と不平等
7.2 小説はブルジョワ社会とともに生まれ、死んでいったのか
7.3 相続、結婚、詐欺:トップへの3つの道
Ⅲ グローバリゼーションと多極化世界
8 グローバリゼーション
8.1 グローバリゼーションについての11のテーゼ
8.2 関節脱臼は北へ移る
8.3 重商主義と貿易ブロックに戻ろう!
8.4 フクヤマ的勝者の驕りに隠された危険
8.5 おひとり様で食事をする方法……超絶過激な競争世界で
8.6 だれも失業せず、だれも仕事をもたない時代
9 中国
9.1 中国的特徴を備えた社会主義:『習近平故事を語る』について
9.2 長いNEP、中国、そして習近平
9.3 ハイエク的共産主義
9.4 『天地翻覆』:批判的な書評
9.5 殺しのライセンス:『天地翻覆』;称賛の書評
9.6 中国の成功の解釈または誤解釈
10 ロシア
10.1 ロシアの循環経済史
10.2 ロシア人オリガルヒの資産没収から得られる教訓と影響
10.3 技術的に後退的な輸入代替は前代未聞
10.4 ロシア経済の見通し:短期的に
10.5 長期的な見通し:輸入代替のむずかしさと非局在化
10.6 もしプーチンの本当の目的が別なところにあったら
Ⅳ 歴史
11 経済史
11.1 ビザンティウム:コンスタンティノープル陥落についての経済学的考察
11.2 長期にわたるグローバルな貧困:本当の課題
11.3 経済学におけるヨーロッパ中心主義について
11.4 歴史における純経済産出量:わたしたちはなぜ働くのか
11.5 歴史的概念としての資本
11.6 遅れて工業化した国の苦境:もし農民が都市へ移りたがらなかったらどうなるのか
11.7 黒死病は産業革命を説明できるのか
11.8 なぜバルカン半島は低開発だったのか:地理的側面からの仮説
12 アダム・スミス
12.1 ガラス越しにぼんやりと:人間アダム・スミスを解き明かす試み
12.2 アメリカのアダム・スミス:グローリー・M・リュー『アダム・スミスのアメリカ』書評
12.3 アダム・スミスにおける人、団体、政府政策
12.4 民主主義はつねに貧者の味方なのか
12.5 なぜ奴隷の所有者は決して自分たちの奴隷をすすんで解放しようとしなかったのか
12.6 いかにしてスミスはケーキを残しつつ食べることを提案したのか
13 リカードとマルクス
13.1 リカード、マルクスと個人間の不平等
13.2 デヴィッド・リカードの手紙を読んで
13.3 リカードの思わぬ贈り物:平等-効率トレードオフの不在
13.4 カール・マルクスの影響:反実仮想
13.5 わたしにとってのマルクス(そして願わくはほかの人たちにとっても)
13.6 資本主義の下での所得不平等についてのマルクス
13.7 資本主義を乗り越える:3つの異なる道筋?
13.8 非生産的労働について
13.9 トクヴィルとマルクスの意見が一致するとき
13.10 マルクスとケインズのちがいに関する小論
13.11 アメリカのマルクス
14 共産主義
14.1 1世紀続いた世俗宗教
14.2 国家資本主義、100年前と今
14.3 ミルトン・フリードマンと労働者管理企業
14.4 社会主義企業の権力構造とソフトな予算制約
14.5 労働者の国家での労働者の統制
14.6 いつのまにわたしは過去を失ったのか
14.7 赤いブルジョワジー
14.8 共産主義の下でのカリスマと地味さについて
14.9 トロツキーとコワコフスキ
14.10 ファノンについての覚書
14.11 死者の書:ヴィクトル・セルジュの『ノートブック 1936~1947年』
14.12 社会主義は資本主義の不平等拡大を抑制したのか
14.13 ゴルバチョフ:支配を望まなかった政治家
14.14 ポスト・マルクス主義理論が共産主義体制を破壊したのか
15 資本主義への移行
15.1 選択ではなく便宜上の民主主義:なぜ東ヨーロッパはちがっているのか
15.2 分離独立主義と共産主義連合の崩壊
15.3 コース定理と方法論的ナショナリズム
15.4 トランプとゴルバチョフ
Ⅴ さまざまな考察
16 さまざまな考察
16.1 模範的でない生涯
16.2 フェルナンド・ペソアの歪んだ誘惑
16.3 アンリとカント:道徳のアウトソーシング
16.4 ふつうの経済生活にカント的判断基準を用いることの誤り
16.5 リベラル民主主義は人間開発の一部なのか
16.6 人は独自のイデオロギーのなかで生きる……それが崩壊するまでは
16.7 「誤る」自由:民主主義の最大の利点
16.8 99パーセントのユートピアと貨幣
16.9 政治的議論の一般的な不毛さについて
16.10 一のなかの多:『アマルティア・セン回想録』書評
16.11 「過去を清算しよう」
16.12 英語とアメリカ人の自己中心主義
16.13 資本主義の下での真正性の問題
16.14 紙の廃止と「現在」の横柄な支配
16.15 わたしたちは何者なのか
訳者あとがき
索引