はじめに
序章 就労参加をひらくとは
第1節 小児がん経験者の就労への焦点化
1 治療後の生活と就労をめぐる課題
2 「働くこと」の意味をともに探る
第2節 就労支援から「就労参加」のプロジェクトへ
1 当事者を起点とする就労参加
2 就労参加を担う多様なアクター
3 地域にひらかれる協働のプロジェクト
4 都道府県行政へのフィードバック
第3節 本書の構成
第1章 小児がん経験者の支援と関連政策の構造
第1節 研究動向の概観
1 長期フォローアップと学際的研究の進展
2 ライフステージに応じた自立支援と親子関係へのアプローチ
3 教育保障と職業的自立支援の模索
4 相談支援の研究の現状
5 小児がん経験者のウェルビーイングと福祉研究
第2節 関連分野の政策と課題
1 障害者雇用・福祉の概要と課題
2 難病・小児慢性特定疾病対策の概要と課題
3 関連分野のまとめ
第3節 小児がん経験者の就労支援と政策上の位置づけ
1 がん対策における関連施策
2 実施体制――国・都道府県など
3 厚生労働科学研究とプロジェクトとの関係
第2章 先行する実践と研究の設計――アクター間の相互作用への着目
第1節 就労参加における先行実践の概要
1 当事者の親のネットワークの形成
2 自立して生きていく力を育む就労参加プロジェクト
第2節 本研究の設計
1 本研究の目的
2 アクター調査の設計
3 2つの分析の軸――プロジェクトの地域比較と協議・協働の場
第3章 当事者アクターが立ち上げた「就労参加プロジェクト」
第1節 全国初の小児がん経験者の職業訓練(新潟)
1 当事者アクターの特徴――認定NPO法人ハートリンクワーキングプロジェクト
2 プロジェクトはどうマネジメントされたのか
3 「はーとりんく喫茶」の場
4 「支えられる人」から「支える人」へ――働きやすい環境を目指して 経験者A氏
第2節 地域協働で育むジョブプロジェクト(愛媛)
1 当事者アクターの特徴――認定NPO法人ラ・ファミリエ
2 プロジェクトはどうマネジメントされたのか
第3節 「就労参加プロジェクト」への研究アクターの参加
1 地域実践を全国へひらく研究アクター(愛媛)
2 施策化への道をともに歩む研究アクター(新潟)
第4章 企業アクターと当事者アクターとのプロジェクト開発
第1節 地域発プロジェクトにみる企業アクターとの協働(新潟)
1 地元企業と当事者アクターによる実践展開
2 雇用の現場からみえた可能性――小児がん経験者が持つ力
3 「心の支え」――みんなが笑顔に 経験者B氏
4 地域経済と支援がつながる場――商工会議所との協働可能性
第2節 地域発プロジェクトにみる企業アクターとの協働(愛媛)
1 コンソーシアムによる地元企業の連携と推進力――子どもたちに出会いをつくる協働の力
2 地域に根ざす“自分ごと”の種まき
3 治療と仕事の両立支援からみる企業の当事者性
第5章 行政アクターの参加促進に向けて――多様な協働の成果
第1節 2地域にみる行政アクターの取り組みと連携の可能性
1 新潟県における行政の動きと課題
2 愛媛県における行政との接点と展望
3 行政アクターとの連携にみる可能性
第2節 行政との関係形成を支える研究アクターの役割
1 がん対策の構造比較と行政参加の契機
2 行政アクターの参加によって広がるプラットフォーム
3 連携からみえる福祉研究アクターの役割と使命
終章 多様なアクターによる就労参加の協働――ともに生き、ともに働く共生社会をひらく
第1節 「就労参加プロジェクト」が生み出す〈協議・協働〉の相互作用
1 2地域のプロジェクトの展開
2 〈協議の場〉の機能と相互作用の累積
第2節 多様なアクターの役割と施策化プロセス
1 アクターの役割とアクター間・地域間の相互作用
2 施策形成プロセスへの影響
第3節 就労参加をひらくための展望
1 協議・協働を担う多様なアクターが育つ場を整える
2 多様なアクターとともに築く「就労参加プラットフォーム」
3 既存施策を活かし、連携・独自事業へと広げる
4 国制度の運用を問い直し、柔軟な仕組みへ
第4節 共生社会を形づくる研究課題
1 参加型調査による関係性変化の記述(参加型記述)
2 媒介・調整者としての研究アクター
3 施策形成研究の複眼的視点
4 就労参加を問い続ける――共生社会の基盤として
文献
索引