まえがき
第1章 駆け抜ける生涯
1 生き物を分ける/2 イカの体/3 イカの戸籍(イカを分類する/イカの種を見る)/4 イカの赤ちゃん/5 移動するイカ(イカの回遊/迷子のイカ)/6 何歳まで生きるか(イカの齢査定形式/イカの歳を調べる)/7 子孫を残す(イカの性成熟/イカの産卵)
第2章 豊かな感覚世界
1 単レンズ眼と巨大脳(ヒトの眼/イカの眼/イカの脳/成長する脳)/2 全色盲と色覚(色覚が生じる仕組み/色を見分けるイカ)/3 偏光を見る眼/4 眼以外の光受容/5 両眼立体視するイカ(立体視が生じる仕組み/立体視するイカ/立体視と摂餌)/6 音を聴くイカ(イカの聴覚器官/振動を感じる器官)
第3章 高度な学習と記憶
1 獲れない餌/2 光の特性を学ぶイカ/3 物の形を学ぶイカ/4 馴れを学ぶイカ/5 「この時はこうする」を学ぶイカ/6 イカに自制心はあるか?(イカのマシュマロテスト/我慢するイカ/学習の個体差)/7 イカにエピソード記憶はあるか/8 一口には語れないイカの学習/9 イカの社会学習(否定的なイカの観察学習/肯定的なイカの観察学習/生得的な学習)/10 ボディパターンは学習されるか(ボディパターンを学ぶイカ/ハフ博士らへの疑問/11 決まった型の行動
第4章 変幻自在の振る舞い
1 姿を現した海の大王/2 多彩なイカの体色/3 煌めきを醸し出す反射性細胞/4 体色変化の役割/5 ダイオウイカについて考える/6 群れをつくるイカ/7 表層にくるダイオウイカ?/8 煌々を身にまとう/9 スルメイカでダイオウイカの謎を調べる/10 ダイオウイカがキラキラ光るわけ/11 浅海でのダイオウイカ集団?/12 ダイオウイカ浅海生息説の補足
第5章 色と光の多様な戦略
1 ミミイカが光るわけ(ハワイ沖での実験/光るミッキーマウス)/2 体色パターンにも種間変異がある(異なる体色/タコの体色)/3 もう一つの体色パターン(偏光がつくる体色/偏光はシグナルとなっているのか?/危険を冒す雄/同種を偏光で知る/偏光視覚の精度)/4 イカは暗闇でもカモフラージュするのか(備えあれば憂いなし/夜陰の攻防)/5 カモフラージュの発現機構(不可解なこと/イカから見た色彩世界/コントラストによる知覚/触覚による知覚/広がりのある世界/鍵となる背景の要素/補完するイカ)/6 ボディパターンの発達(幼少期に現れ消えるボディパターン/変わる色素胞の配列)/7 ボディパターン発現の経験依存性と遺伝依存性(氏か育ちか/環境エンリッチメントとボディパターン/カモフラージュ能力の発現/臨界期と生得性/イカの幼少期)/8 シグナルとしてのボディパターン/9 繁殖をめぐる攻防/10 女装するイカ(スニーカー/盗み放精の首尾/広く見られるスニーキング)/11 噓をつくイカ
第6章 イカの命をつなぐ
1 イカを養殖する(イカの養殖史/完全養殖で生じる問題/肝心なのは初期餌料/人工餌料をつくる/産業としてのイカの養殖)/2 まぼろしのウナギ/3 動物福祉とイカ(動物が生きる権利/押し寄せる動物福祉/食文化を考える)/4 減りつつあるイカとイカの未来(水産資源としてのイカ/輸入される水産物/食の安全保障とイカ/学問と文化への寄与)
あとがき