数値化できない「おいしさ」の正体 (DOJIN選書:109)

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数値化できない「おいしさ」の正体 (DOJIN選書:109)

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商品説明
小山薫堂 氏, 推薦!「おいしい店を探す暇があったら, この本を読むべし! おいしさの正体を知ることで, あなたの人生はもっと豊かになる. 」

「なぜ人はそれをおいしいと感じるのか」――この問いの深層を探るため, 日々, 調理現象を科学的に解明している著者が, 「祈り」をキーワードに思索の旅に出る. 本書の祈りは, 食にまつわるあれこれに思いをめぐらせる, ささやかな「間」のこと. 想う, 食べる, つくる, 分かち合う, 選ぶという, 五つの祈りを通じて, 食と世界とのつながりを見つめ直す. 科学だけでなく, 文学, 哲学, 美学, 文化人類学など, さまざまな視点を交差させながら, 「おいしさとは何か」の本質に迫る. 科学と祈りのおいしい出会いの書. 
目次
はじめに――「おいしさ」の向こう側へ

第1章 想う祈り――見えないつながりに気づく
一 舌ではなく, 記憶がおいしさを決める
 目に見えないおいしさの輪郭
 数値化の網からこぼれ落ちるもの
 おいしさには, 宛名がある
  コラム① ガストロフィジクス――おいしさは舌の上だけで決まらない
二 距離を保つ「美」, 内側に招く「食」
 なぜ美という字の中に「羊」がいるのか
 「食べない美」という鏡
 消える芸術
  コラム② 神経美学とニューロガストロノミー――食卓の体験を価値へと変える脳の回路
三 「いただきます」という, 現代の水平な祈り
 なぜ私たちは, 食卓で手を合わせるのか
 「いただきます」という意図的な停止
 「ごちそうさま」という想像力
  コラム③ マインドフル・イーティングの生理学―一呼吸の注意が満足感を深くする

第2章 食べる祈り――奪った命を内側に迎え入れる
一 奪うことの痛みと, 託されることの責任
 行き先を失った現代の小さな儀式
 神を恐れ, 神とともにし, 神が去った食卓
 隠された殺生への, 誠実な応答
  コラム④ 祈りの科学――不確実な世界を生き抜くための自己調整システム
二 身体を整えながら, 世界と調律する
 おいしさをめぐる体内の対話
 動的平衡と命の受け渡し
 空にして, ふたたび整う
  コラム⑤ ニューロバイオティック・センス――共生する微生物と対話する「第六感」
三 「残してはいけない」を, 感謝してほどく
 儀式を生み出した飢えの強烈な記憶
 捨てる前のためらいの正体
 自分の「器」の大きさを知る
  コラム⑥ 「もったいない」の認知科学――モノに心を感じてしまう脳のアラーム

第3章 つくる祈り――時間を差し出し, 自然に委ねる
一 調理が贈与に変わるとき
 初めて料理をつくったときの記憶をたどる
 茶の湯に見る, 極限の他者配慮
 想いを操作と物質へ翻訳する
  コラム⑦ イケア効果の行動経済学――ほんの少しの手間が愛着を最大化する
二 台所という動的瞑想の場
 「いま, ここ」に帰るための所作
 調理しながら, 食材と対話する
 人にやさしく, 食材にもやさしく
  コラム⑧ 創造性を生む脳内ネットワーク――調理における「スポットライト」と「バックグラウンド処理」
三 思いどおりにならない自然に委ねる
 半分は, 時間がつくる
 発酵という見えない相手との共演
 完璧にコントロールできないからこそ, 豊かになる
  コラム⑨ メイラード反応と熱力学――自然に「なる」料理と, 人間が「導く」料理

第4章 分かち合う祈り――食卓をともにし, 「私たち」を編み直す
一 孤立を溶かす, 分かち合いという小さな力
 極限における, 人間であるという選択
 分かち合うことの効能
 「見えない食卓」への招待
  コラム⑩ ミラーニューロンと脳の同期――共食が心と身体を結び直す理由
二 共食という, 見えない壁をゆるめる魔法
 失われて気づく, 食卓の役割
 なぜ人は, 一緒に食べると安心するのか
 共食は, 分断の時代への小さな勝利である
  コラム⑪ マイクロバイオーム(腸内細菌叢)の環境伝播――ともに暮らすことで身体も近づいていく不思議
三 共同調理がもたらす, 社会との結び直し
 不便な調理が, 互いを肯定する
 絶望のなかで, 人はつくる側へと帰る
 ともに料理をつくると, なぜ仲よくなるのか
  コラム⑫ 行動シンクロニーの神経科学――台所で息を合わせると境界が溶ける

第5章 選ぶ祈り――科学を抱きしめ, 望む明日へつなぐ
一 喪失と欠如から「見えないレシピ」を見る
 食卓が私と私たちを立て直すとき
 科学は, 人の尊厳まで設計できるか
 欠けているからこそ, 満ちる」
  コラム⑬ マルチモーダル(複数感覚の統合)と感性工学――脳内で響く「おいしさのフルオーケストラ」
二 デジタルな献身と, 数値化できないおいしさの余白
 機械のまなざし, 人間の境界線
 完璧な料理は, なぜ味気ないのか
 知性が想いを深め, 想いが科学を導く
  コラム⑭ 電気味覚と感覚の変調――おいしさは「舌の上の物質」か「脳内の情報」か
三 「第三の食卓」へ――私たちは次の一口で未来を選ぶ
 祈りと科学が出会うとき
 幸せとは, おいしさを共有すること
 科学を抱きしめる祈り
  コラム⑮ ホールブレイン・ガストロノミー――科学・工学・デザイン・アートを統合する食の知性

おわりに――不完全なまま, 祈り続ける
参考文献
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