Ⅰ 関係者の愛着と共感を育むDIYリノベーション
―𠮷原勝己(九州DIYリノベWEEK)
1 小規模な不動産再生が広がっている
戸建空き家だけではない、築古の民間収益物件も大問題
点在する実践をつなぐ―九州DIYリノベWEEKの役割
2 共感を育み古さを価値に変える
賃貸マンションのリノベーション、入居者と一緒にDIYに取り組むー山王マンション
廃墟ビル1棟のDIYリノベからストック活用文化に取り組む―冷泉荘
地方都市で入居者の関係性のデザインから始める―コーポ江戸屋敷
3 DIYリノベーションの2つのポイント
経年優価・ストック活用文化への転換
建物の設計から関わり方の設計へ
Ⅱ 連鎖する人・事業・まちを元気にする実践
○大家さんがDIYに取り組み共感を広げる
01 大家になった主婦がDIYリノベに挑戦。共感不動産をつくる―井上美恵子「松葉ビレッジ」(久留米市)
相続をきっかけに突然大家になる
DIYにチャレンジすることを決断する
DIYに自ら取り組んでみる~壁塗りから始まり、外装塗装まで~
松葉ビレッジを共感不動産に
02 DIYで生まれた共感の繋がりで豊かな暮らしをつくる―半田啓祐、半田満「ハンダアパート」(久留米市)
危機感から自らDIYリノベに取り組む
入居者同士のコミュニティが生まれる
物件の周りに豊かなコミュニティを形成すると出店につながる
久留米市全体のまち+づくりに取り組む
○DIYで拠点づくりを広げる
03 地域おこし協力隊員が拠点づくりの連鎖反応を起こす―阿部 昭彦「KATARO base 32ほか」(柳川市)
DIYリノベーションで拠点をつくる
拠点をまちなかに連鎖させる
協力隊退任後も柳川にかかわり古民家改修にも取り組む
04 Iターンし空き家を再生。チャレンジを育む拠点をつくる―白水梨恵「横川kito」(霧島市横川町)
横川町にIターンし、まちづくりに取り組む
まちづくりの交流拠点としてカフェと宿をDIYでつくる
国の登録有形文化財を再生、事業化する
子供たちのチャレンジを後押しするユースセンターを立ち上げる
05 消防士時代から仲間と重ねた、DIYによる拠点づくり―徳永伸介「月と太陽」(長洲町)
古民家をリノベーションしたカフェと出合う
カフェあゆたりの常連客から新たな拠点が広がっていく
九州DIYリノべWEEK長洲チームを立ち上げる
消防士を退職し自分自身の拠点を夫婦でつくる
○事業をとおしてまちを豊かにする
06 DIYで宿を開業、地域の魅力アップのため「掃除」から取り組む―野北智之「前原宿ことのは」(糸島市)
ゲストハウスを開く
掃除から始め街の魅力をとりもどす
なぜ掃除なのか
まちを気持ちが良い場所に
07 まちに楽しいことを増やし、事業を通じて地域の課題を解決する―冨山博史「大牟田ビンテージのまち㈱」(大牟田市)
家業の不動産業を継ぎ、立て直す
地域の社会課題を事業を通じて解決する
後継者問題と人材育成に取り組む
地域内外に関係人口を増やし、より広範囲の課題に取り組む
08 建物の意匠デザインの先に、地域課題の解決を見据える―村田明彦「村田建築設計所」(玉名市)
建てて終わりではなく、その先の賑わいづくりまで考える
建物を地域に開き、事業を推し進める
多くの人の「絡まり代」をつくり、共感の輪を広げる
若者とともに地域の魅力を発信する拠点をつくる
09 医師らが空きビル活用しヘルスケアコミュニティを目指す―中村光成「(一社)のあそびlabo」(荒尾市)
駅前の廃ビルをDIYで地域のたまり場に
人が回遊する拠点を駅前に広げる
ヘルスケアコミュニティを目指す
小さな市町同志でアライアンスを組み、人材を調達しあう
○職能を活かしてビジネスモデルをつくる
10 看板業を魅力的にするため、ビンテージビル創出に挑戦―石黒ちとせ「㈱アドイシグロ」(長野市)
異業種連携の勉強会を通じリノベーションに出会う
自社マンションのリノベーションプロジェクトを開始
若い社員の関わりを得て、リノベーションが会社の事業に
まちの子供たちの美意識づくりに関わる
ものづくりを捨てず、看板で良い文化をつくる
11 建築デザイナーが社会実験を重ね、空き家活用モデルを開発―末次宏成「スミツグプロジェクト」(熊本市)
最初の取り組み―入居者によるDIYができるニレノキハウス
空き家を再生して宿泊事業を展開―スミツグプロジェクト
空き家活用に宿泊業を選んだわけ
ライフスタイルの変化に建築デザインで応えていく
窯元の再生を通じてまちづくりにチャレンジする
12 空き家解決のため管理と活用を組み合わせたモデルを創出―田原淳嗣「(一社)田布施iTurns」(田布施町)
家を大切にするだけでなく、地域環境を良くする必要性に気づく
共感不動産と出会い挑戦する
「友創舎」の事業モデル―共感不動産+住宅診断
友創舎の実績と2025年「田布施空き家ばんぱく」を開催
空き家問題の解決と私たちらしい幸せの形の復興
13 「コミュニティ大工」という職能で過疎のまちを再生する―加藤潤「コミュニティ大工」(頴娃町)
頴娃町に移住し、観光地づくりから始める
観光まちづくりの視点から空き家活用が広がる
空き家の利活用はハードとソフトの両面が必要
コミュニティ大工という新たな職能
○空き家×不動産業が開く可能性
14 不動産業の経験を活かし半年で5軒の空き家を事業化―橋本千嘉子「(株)ARCH」(下関市)
新たな人との出会いがまちづくりに取り組むきっかけに
半年間で5棟を購入、マスターリース。スピード感をもって事業を進める
子育て女性や地域の人がチャレンジしやすい環境を創出する
人と人、人とコトをつなぐ新たな不動産業を目指す
15 専門知識を活かし社会課題解決型の不動産ビジネスを実践―上田耕太郎「(株)フジ開発ほか」(合志市)
空き家対策のために、まちづくり会社に参画する
こうし未来研の取り組み
金融機関を説得するツールとして「ローンパッケージ」を開発
地域課題を共有する創業事業者を支援する
専門知識を活かし他のチームとアライアンスを組む
16 遊休不動産を活用し地域課題を解決。三方良しの事業を展開―脇黒丸一磨「DesignSpace合同会社」(伊佐市)
100軒以上の空き家を借り手につなぐ
事業用不動産の再生に取り組む
倒産した高齢者介護施設や地域医療を再生する
若者と農業を始める
地域課題の御用聞きから始める。お金はしっかりもらう
17 定額で自由に使える空き家を増やし、社会の仕組みを変える―𠮷浦隆紀「(有)𠮷浦ビル」(九州)
築古物件の経営を引き継ぐ
スケルトンDIY方式にチャレンジする
まちづくり会社「(株)樋井川村」を立ち上げる
空き家を1万棟再生し、若い人につなげたい
Ⅲ DIYリノベーション実践のための方法論― 𠮷原勝己
1 文化・主体・経営のサイクルを回す
1 ストック活用文化・主体性を誘発する仕掛け・共感不動産経営
2 主体性誘発のための仕掛け―3つのスイッチ
3 共感不動産経営―経営コンセプト、場、関係性と時間のデザイン
2 各地で実践するための3つの基本姿勢
1 社会的価値と経済的価値の同調
2 相互教育と学びの場の創造
3 様々な境界を超える
3 DIYリノベーションが地方社会にもたらす可能性