第1章二〇歳過ぎても大人になれない社会
いま、どこで、どんな風に生きている?
貧困と格差がどこからでも襲いかかる難儀な時代
人生は無理ゲー
社会のスミっこに押しやられる若者たち
「一人前になってからものを言え」文化に異議あり!
第2章「社会に出る」ってどういうこと?
社会人のモノサシがわからない
「失われた三〇年」――学校という世界はどう変わったか
すき間をつぶす学校社会のプログラム
ついて来られない者はおいてゆく
目立たずにいる努力が自分を社会から遠ざける
「主体的に」と迫られれば迫られるほど、受け身になる
第3章社会性と呼ばれる「能力」の正体
社会性を身につけろと言われるが、その中身は曖昧
うまく話せる人が社会性の持ち主?
重要なのは応答的かかわりが引き出されやすいかどうか
人は生まれながらにして社会人
同じ人間同士という土台が崩れると社会性は生まれない
ギリギリの生活が応答的かかわりの発露を奪う
職場ではロボットでいればよい?
力づくで相手を従わせることを社会性とは言わない
「合わせる」つらさ――同調圧力が強いる社会性演技
第4章新自由主義が変える社会のすがた・人の振る舞い
生きることのすべてに困難が染みこむ時代
欲しいものは何でも買える社会をめざす新自由主義
効率性という眼鏡で人を眺め評価するしくみ
心のはたらきをどれだけ効率化できるだろうか?
自分磨きをサボれない「個人化」の世界
第5章社会的自立を支える力とは
大人になるためには教養が必要か?
「私は私」と言えるようになるには
自分を信じ切る力は日々を生き抜く最終防御線
真正性という魔法を支えに外圧をはね除ける
第6章新自由主義の能力増を疑う
みんなちがってみんないい?
一人ひとりのちがいに優劣をつけ、報酬に差をつけるのは当たり前?
どんな能力があれば普通と言えるのか?――能力主義の考え方
レジ打ち名人、カリスマ介護士の能力は評価されない
つき合いの上手・下手を能力のモノサシで測る
誰かとうまくかかわれる力は自分の能力なのか?
「私の取り柄をどうかわかって!」――取り柄を引き当てる能力ガチャ
うまくつき合う能力が測れない理由
第7章この先の社会を想像するいくつかの手がかり
新自由主義のしんどさから抜け出す出口とは
社会人として生きてゆける最低限の「普通」を
「能力が欠けていたら生きる資格なしルール」を外す
自分たちの「普通」を取り戻すために声を挙げる
物言えぬ存在のモヤモヤにひそんでいること
ケア的かかわり合いの民主主義に支えられる社会へ