生/死をめぐる意思決定の倫理
  • 発売日:2024/09/03
  • 出版社:晃洋書房
  • ISBN:9784771038622

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生/死をめぐる意思決定の倫理

生/死をめぐる意思決定の倫理

通常価格 3,960 円(税込)
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    商品説明
    < 可能的自他関係における自己実現の倫理>を問う書
    ケア倫理、フェミニズムの立場、それを批判しきれずにいる従来の議論を乗り越え、見逃されてきた主体を顕在化させることで「新しい死生の術」をここに再構築する!

    小泉義之立命館大学名誉教授による推薦文   
    医療・ケアの場で、新しい死生術、すなわち、「人生の最終段階」における「人生の物語り」によるACP・共同意思決定がなされている。IC・自己決定の限界を超えて、生/死をめぐる倫理は変遷してきた。そこにケア倫理やフェミニズムも関与し、関係性や親密性としての(拡張)家族が顕在化してきた。その次第を批判的に検討し、多くの人間によって現に生きられ/死なれる倫理を、「つながっていない」者さえも生きる/死ぬ倫理を、分析して構成する初めての書である。
    目次
    序章
    1. 研究の背景
    2. 本書の目的とその意義
    3. 本書の構成

    第Ⅰ部 意思決定に関する議論の変遷と家族の位置
    第1章 インフォームド・コンセント
    1. ICの理論、理念
    1-1. 医療やケアに係るICの登場と確立
    1-2. ICの理念――自律尊重、患者中心の医療の実現――
    1-2. ICの理論
    2.ICの倫理と法理
    2-1. ICの倫理的基礎――自律性の尊重、善行、公正――
    2-2. ICの法理――自己決定権とコモン・ロー、憲法上の権利としてのプライバシー権――
    3. 日本におけるICの「輸入」
    3-1. ICの「輸入」
    3-2. 家族の位置と役割
    4. ICの限界と課題:代理意思決定、代諾、フィクション
    4-1. 意思決定能力の欠如、あるいは喪失
    4-2. だれが自律、自己決定を「代理」できるか
    4-3. 差し挟まれる「フィクション」
    5. 小括

    第2章 インフォームド・コンセントの限界を超えて
    1. リビングウィル、アドバンス・ディレクティブ
    1-1. リビングウィルの登場
    1-2. アドバンス・ディレクティブの法制化
    1-3. ICの限界、課題は克服されたのか――LW、ADの限界――
    2. アドバンス・ケア・プランニングと共同意思決定の理論、倫理
    2-1. ACPと共同意思決定
    2-2. 共同体主義の立場――「共同体モデル」――
    2-3. フェミニズム、ケア倫理の立場――「関係性モデル」――
    2-4. コミュニケーションに着目した立場――「情報共有-合意モデル」――
    3. 日本における政策レベルの議論の変遷
    3-1. 厚生労働省における議論
    3-2.「プロセスガイドライン」の検討
    3-3.「ACP推進に関する提言」の検討
    3-4. 政策レベルの議論の検討からみえてくるもの
    小括

    第3章 共同意思決定と自律・自己決定論
    1. 共同意思決定における意思決定主体
    1-1. 「情報共有-合意モデル」における「ほとんど一体化した主体」
    1-2. フェミニズム、ケア倫理の視座から見た意思決定主体
    1-3. 自律・自己決定中心的な議論との異同
    2. 自律・自己決定中心的な議論は克服されたか
    2-1. 家族への配慮と自律・自己決定
    2-2. 家族への配慮に基づく意思決定は自己犠牲か
    2-3. 他者への配慮としての自己への配慮
    2-4. 自律・自己決定中心的な議論との連関
    3. 共同意思決定における主体再考に向けて
    3-1. 解釈的自律
    3-2. グラデーションのある存在としての人間
    3-3. 決定・合意の善さの措定を疑うべきか
    4. 小括

    第4章 背景としてのケア倫理、フェミニズムと家族、ケア
    1. フェミニズムとケアの倫理――正義の倫理から新しい倫理へ――
    1-1. ミルトン・メイヤロフ
    1-2. キャロル・ギリガンとネル・ノディングス
    1-3. ケア志向のフェミニズムとして
    2. 家族の役割、位置とその変遷――家族批判、新しい家族、親密圏――
    2-1. 乗り越えられるべきモデルとしての家族とはなにか
    2-2. 家族のなにが問題なのか
    2-3. ケアする/される単位としての再編
    2-4. 近代家族のオルタナティブとしての親密圏
    3. 医療者からみる「家族」
    4. 小括

    第Ⅱ部 生/死をめぐる意思決定の倫理
    第5章 ケア倫理の批判的検討
    1. 家族倫理としてのケア倫理――なんとも理想的な家族――
    1-1.「愛の労働」
    1-2.「愛の労働」を担う家族と「ドゥーリア」モデル
    1-3.「ドゥーラ」の位置
    2. 「ドゥーリア」モデルの見落とし――家族を持つ者/持たざる者はケアにおいて平等か――
    2-1.「つながっていない者」へのケア?
    2-2.「つながっていない者」の(不)存在
    3. それでもなぜ家族なのか
    3-1. ケア倫理における自他関係
    3-2. 家族だからケアを担うのか/ケアを担うから家族なのか
    4. 関係、あるいは「共鳴」
    4-1. ケア関係と「共鳴」
    4-2. 「つながっていない者」は「共鳴」するか
    5. 小括

    第6章 わたしたちはなにかを決めているのか
    1. 治癒なき治療をめぐる意思決定
    1-1. 治癒なき治療の選択と「わたしらしさ」の維持の成否
    1-2. 「人生の最終段階」と「人生の物語り」
    1-3. 「人生の物語り」を再構成する契機としての治療
    2. 有効な治療の差し控えをめぐる意思決定
    2-1.「わたしらしさ」の維持と「最善」の相反
    2-2. 揺らぐ「人生の物語り」の同一性と途切れぬ「連続性」
    3. 「人生の物語り」あるいは主体の再構成・再創造
    3-1. 「人生の物語り」あるいは主体の再構成・再創造と他者
    3-2. 関係性を織り込むことでなにが生まれるか
    4. 小括

    終章 生/死をめぐる意思決定の倫理再考
    1. 自分らしく生きる/死ぬこと、あるいはその権利
    1-1. ジョセフ・フレッチャーの「死ぬ権利」
    1-2. 分水嶺としてのクインラン事件
    1-3. 生のコントロールと死のコントロール――ブリタニー・メイナードと「死ぬ権利」――
    1-4. 小島ミナの生き方/死に方
    2. 自己の再構成・再創造における他者の存在、あるいは他者と話すこと/聴くこと
    2-1. だれにとっての「らしさ」なのか
    2-2. 他者と話すこと/聴くこと
    3. 生/死をめぐる意思決定の倫理再考
    3-1. 生/死の作品化
    3-2. 「つながっていない者」と自己への配慮
    3-3. 生/死をめぐる意思決定の倫理再考
    4. 結びに代えて

    あとがき
    文  献
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