河上肇の経済思想

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河上肇の経済思想
  • 発売日:2026/05/22
  • 出版社:晃洋書房
  • ISBN:9784771040434

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河上肇の経済思想

河上肇の経済思想

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商品説明
戦前日本における経済学研究の本懐に迫る

河上肇は、櫛田民蔵から強く批判されたのを機に1924年半ばから唯物史観の本質をつかむための新たな旅に出た。その途上で、商品の「価値」は資本主義社会の人々の労働という実在であるとともに、この社会の人々の社会的意識の形態である、と認識した。本書では『河上肇全集』未収録の1924年度経済学史および1925年度経済原論の講義ノートを復刻した。
目次
序 章 本書の目的と構成
  1  本書の目的
  2  河上肇の活動の背景
  3  本書の構成

   第Ⅰ期(1904-1924年)

第1章 「唯物史観=経済的史観」と解する──前期河上の認識──
  1  経済学方法論探究の開始
  2  セリグマンの唯物史観解釈
  3  関一との論争
  4  堺利彦との論争
  5  河上の理解の特徴
  6  前期の認識の問題点

第2章 新カント派社会主義・マルクス主義との接触
  1  1919年からのあゆみ
  2  人間の外界と内界とのつながり
   (1)新カント派社会主義との出会い
   (2)グンターの認識からの刺激
   (3)社会的道徳律への注目
  3  社会法則の歴史的・一時的性質の認識
   (1)『近世経済思想史論』・『唯物史観研究』における理解
   (2)マルクスの経済理論への注目
  4  社会事象把握の観点の動揺
   (1)経済事象の超歴史的・普遍的理解とその動揺
   (2)マルクス主義理論への接近
   (3)『資本主義経済学の史的発展』の視点と櫛田民蔵による批判
  5  グンター論文から学んだこと

   第Ⅱ期(1924-1927年)
第3章 商品「価値」への注目──1924年度経済学史講義──
  1  『史的発展』批判への対応
  2  1922-23年における河上の商品価値理解──「価値人類犠牲説」──
  3  1924年度学史講義の焦点
   (1)唯物史観研究の再出発
   (2)剰余生産物成立の仕組み
   (3)「社会的意識形態」としての商品価値への注目
  4  商品「価値」意識の成立
  5  手探りの研究

第4章 『資本論』研究の進展──1925年度経済原論講義──
  1  1925年度の河上の関心事
  2  経済原論とその講義
  3  マルクス主義経済学についての研究の深化
  4  1925年度原論講義の概要
   (1)緒論
   (2)第1 篇「資本の生産過程」第1 章「商品および商品価値」
   (3)第1 篇第3 章「限界効用説」
  5  本講義の意義
   (1)『資本論』に沿った講義
   (2)社会的な意識への注目

第5章 「社会的意識形態」論の展開──商品価値の理解から唯物史観の把握へ──
  1  商品「価値」研究の深化
  2  「価値人類犠牲説」への櫛田民蔵の批判と河上の反応
  3  「価値概念」論文
  4  「社会的意識形態」論
  5  「社会的意識形態」再論
  6  意識と存在との関係に関する河上肇と福本和夫との論争
   (1)「 社会的意識形態」と「観念的(イデオロギーの)形態」とは同一か否か
   (2)階級意識の位置づけ
  7  唯物史観理解の質的な変化

第6章 経済学方法論の明確化──1926年度経済学史講義──
  1  1926年までの探究
  2  講義の視点
   (1)「 社会的意識形態」と「観念的(イデオロギーの)形態」との相違
   (2)人間の社会的存在と社会的意識との関係
   (3)物質的変革とイデオロギーとの区別
  3  講義の本論
   (1)古典派の主張と理論
    (a)自然的自由(natural liberty)
    (b)労働価値説
   (2)マルクス主義経済学の方法論
   (3)「俗流経済学」の問題点
    (a)ドイツの歴史学派
    (b)オーストリアの心理学派
  4  1926年度学史講義の意義
  5  課題への答案としての学史講義 

   第Ⅲ期(1927-1932年)

第7章 「自己清算」論文における認識
  1  唯物史観の骨格の把握をめざす
  2  暗中模索の探究
  3  「自己清算」論文の展開
   (1)理論と実践との関係
   (2)「実践的唯物論」
   (3)唯物史観の骨格と人間の意識の機能
  4  福本和夫・三木清の認識と河上の対応
   (1)福本和夫と河上
   (2)三木清と河上
  5  河上の認識の特徴
   (1)実践的唯物論・経済理論・唯物史観の一体的把握
   (2)人間の社会的な意識についての理解の深化
  6  河上の認識の現代的な意義

第8章 唯物史観理解の最終局面
  1  公的研究の終わり
  2  レーニンの認識論的理解への注目
  3  「哲学的基礎」論文における理解
   (1)人間の実践を媒介にした存在と意識との関係
   (2)「 社会的意識形態」と「観念的(イデオロギーの)形態」との同一視
   (3)唯物史観の構造
  4  商品の物神崇拝的性質への注目
  5  河上の唯物史観理解とその意義──レーニンの理解と対比して──
   (1)存在と意識との一体性
   (2)人間の意識の能動性
  6  唯物史観の本質の無自覚な把握

終 章 河上肇の唯物史観研究
  1  河上肇の唯物史観
  2  河上肇と現代

   資料 河上肇 講義ノート

資料1  河上肇 1924年度「経済学史」講義ノート
  緒 論
  第一章 Physiokraten(Physiokrats)特にQuesnay およびTurgot
  第二章 Adam Smith 1723-1790
  第三章 T. R. Malthus(1766-1834)
  第四章 リカアド David Ricardo 1772-1823
  第五章 Karl Marx(1818-1883)

資料2  河上肇 1925年度「経済原論」講義ノート
  緒 論
  第一篇 資本の生産過程(Der Produktionsprozess des Kapitals)
  第一章 商品および商品価値
  第三章 限界効用説

初出一覧
あとがき
参考文献
人名索引
事項索引
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