は じ め に
第1章 景観の社会学の視点Ⅰ
──景観の定義と認識方法をめぐって
1 景観は社会を映す
2 景観の社会学の系譜
3 景観と風景
4 風土について
5 準客観的なものとしての景観
6 景観の社会学へ
第2章 景観の社会学の視点Ⅱ
──国土という景観
1 景観としての国土を考える
2 近代以前の空間認識
3 地図・統計・インフラがつくる「国土の見え方」
4 国土をめぐる言説と想像
5 計画がつくる国土
6 国土を「景観」として読む
第3章 美醜からみる景観
1 日本の街は美しいのか,醜いのか──違和感の出発点としての景観
2 ヨーロッパの都市はなぜ美しく見えるのか
3 なぜ日本の街は「統一されなかった」のか1──近代化と美意識からの検討
4 なぜ日本の街は「統一されなかった」のか2──制度から考える
5 ヨーロッパを模倣すれば街は美しくなるか
6 美・景観・公共性を再定義するために
第4章 感覚としての景観
──視覚中心主義を越えて
1 視覚偏重の近代
2 音の風景
3 匂いと記憶
4 触れる風景
5 多感覚的景観の未来
第5章 景観と社会的記憶
1 景観と記憶の理論的枠組み
2 都市と記憶の継承
3 戦争と災害の記憶を刻む景観
4 日常生活と景観の記憶
5 記憶の景観と未来の継承
第6章 観光と景観
1 観光というまなざし
2 パッケージ化され,商品化される風景
3 つくられた「南国」イメージ
4 観光と真正性
5 情報化社会における観光の変容
6 観光の暴力
第7章 景観とアート
1 ランドスケープ・アートの成立
2 地域芸術祭の登場
3 ヨーロッパの芸術祭と景観
4 都市の再生資源としてのアート
5 景観アートの社会学
第8章 農村と里山の景観
1 人びとの営みがつくる地形と環境
2 草山の景観と近世農業社会
3 雑木林から人工林へ
4 茅葺き屋根と農村景観の象徴
5 里山景観の再編と現代的課題
第9章 自然景観の保護
1 自然景観は保護されるべきものか
2 国立公園制度と自然の制度化
3 国定公園と地域社会
4 文化的景観と生きられる自然
5 自然景観保全の現代的課題
第10章 郊外とニュータウンの景観
1 計画された暮らしの景観
2 地名の刷新と暮らしの商品化
3 ニュータウンの時間変容と再生産
4 再解釈・再利用されていく空間
5 これからのニュータウン
第11章 ロードサイドとショッピングモールの景観
1 ロードサイドという景観の誕生
2 ショッピングモールの空間論
3 ニュータウンとショッピングモール
4 景観の均質化と「場所の喪失」
5 ロードサイドの黄昏と景観の行方
第12章 消費社会と都市景観
1 バブル経済と都市空間の記号化
2 消費社会とポストモダン建築
3 スクリーンとしての都市
4 映画とフィクションが映し出した消費都市
5 消費文化が再編した街区景観
6 ブランド化する都市景観
第13章 多文化共生の都市景観
1 多文化共生と景観
2 居留地と異人館──近代都市における異文化の空間化
3 中華街の景観──エスニック空間の形成と制度化
4 コリアンタウンの景観
5 ニューカマーたちがつくる景観
6 多文化共生の景観政治──包摂と排除,そして関係性の再編
第14章 リスク社会と景観
1 リスク社会の到来と景観の変容
2 災害リスクに備える都市景観
3 監視と排除の景観
4 リスクを過剰に見積もる社会
5 レジリエンスと共生の景観
第15章 景観政策とまちづくり
1 景観政策の成立と制度的枠組み
2 都市計画・建築規制と景観
3 景観をめぐる住民運動
4 自治体条例とローカル景観政策──景観条例・デザインレビュー