精神分析はよみがえることができるか――?
精神分析には逆風が吹いている。ひとつは生物学的治療やCBTを代表とする心理療法の群雄割拠、もうひとつは経済状況の悪化に伴う高額な精神分析の相対的な地位低下がその理由だ。ゆえにサバイバルを賭けた「週1回精神分析的サイコセラピー」や「POST(精神分析的サポーティブセラピー)」に代表される「民主化された精神分析」も浸透しつつある。しかしそれらは精神分析の「応用版」だ。今まさに求められているのは、精神分析/精神分析的心理療法/精神分析的実践の真価の探究ではないか?
本特集では、第2部「精神分析を定位する」、第3部「精神分析を転回する」、第4部「精神分析、人文知と邂逅する」を通じて、日本の精神分析/精神分析的心理療法の最高峰を厳選された執筆者の論考によって提示しつつ人文知との再接続を試みる。とりわけ、第1部・討議①「精神分析は民主化されるか」(國分功一郎・十川幸司・藤山直樹・山崎孝明)、第3部・討議②「実技としての精神分析」(岡村斉恵・藤内栄太・東畑開人・山崎孝明)、そして第4部「2-精神分析は交差する――精神分析のフロントライン」は、人文知とのクロスポイントにおける熱を帯びた議論が展開される。
よみがえる精神分析、たのしい精神分析、そのための知の結晶。