長期化・高齢化するひきこもりへの支援では,本人が社会に出た後に安心して過ごせる「居場所」を見つけられることが重要になる。
本書では,認知行動論的観点からひきこもりのメカニズムと支援法について解説する。
中心となるコミュニティワイド認知行動療法(CWCBT)は,本人,家族,地域への支援を組み合わせ,正の強化を体験できる環境を作りだすことによって,本人が社会の中に居場所を見つけることを目指す。補助的手段としての訪問支援,非対面式支援や,組織づくり,自治体との連携といった種々の支援策を含む包括的な支援の枠組みである。
また,本書は,ひきこもりを,不適応を呈しながら支援システムにつながれなかった人々の状態と捉え,支援のあり方や,社会問題として認知されるに至った従来のひきこもり概念の功罪を問い直す試みでもある。
心理職や地域支援者,当事者・家族に向けた,科学的で実践的なひきこもり支援のニューバイブル。