駐日ウクライナ大使が見た「感謝」の文化とソフトパワー。
ロシアによるウクライナ侵攻が続く最も困難な時期に、ウクライナを支えてくださったすべての日本国民の皆様に感謝の気持ちを伝えたい。
日本人とともにこの国で数年間の激動の時を過ごし、政府の要人、政治家、実業家、長い歴史を持つ家の人々、外交官、神職、学者、芸術家、そして普通の人々まで、さまざまな日本人と交流した一人の外国人として、私の目に映った、この美しい国の姿を語りたい。私は、世界でも、とりわけ美しい文化と、最も難しい言語の一つを少しでも理解し、日本人と心を通わせようとしてきた。東京をはじめ、日本の都市の清潔さ、快適さ、安全性も、日本人の精神と無関係ではない。私には、それらもまた、調和を大切にし、互いの存在に感謝する社会のあり方の表れに見える。まさに日本で私は、「私があるのは、あなたがあるから」という考え方が、単なる美しい言葉ではなく、人と人とを結び、社会を支える一つの哲学として息づいていることを知った。人は、調和と支え合い、そして感謝の輪の中で生きることもできれば、自分だけの道を歩むこともできる。どちらを選ぶかは一人ひとりに委ねられている。日本には、人生や修練のあり方を「道」と呼ぶ文化がある。それぞれが選んだ「道」が、その人の人生を支え、導いてくれることを願いたい。