イスラーム教育の伝統と革新
中世以来、学術と教育の分野においてイスラーム世界で中核的な役割を担ってきたアズハル。
その統括下にあるイスラーム学校「マアハド」は近代化改革を経て、いかに現代エジプトの国民教育の重要な一端を担うまでに至ったか。
法整備の過程と学校関係者のインタビューから迫る。
本書では、アズハルの初等・中等教育機関マアハドに着目し、アズハルのイスラームの学びがエジプトの人々になぜ必要とされ続けたのかを考える。そして、現代エジプトのイスラーム教育の制度が、国からのいかなる改革の方針と教育現場の期待や葛藤との相互作用によって形成されてきたのかを描くことが本書の目的である。(序章より)
●著者紹介
内田直義(うちだ なおよし)
1990年、兵庫県に生まれる。創価大学文学部人間学科卒業(2013年)。名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士前期課程修了(2015年)、同後期課程修了(2023年)。博士(教育学)。日本学術振興会特別研究員(DC2)(2019年~2021年)、名古屋大学高等教育研究センター研究員(2022年~ 2023年)を経て、現在、就実大学心理学部講師。専門は比較教育学。主な著作に、服部美奈監修、内田直義・千田沙也加・中島悠介・松本麻人・見原礼子編著『日本で暮らすムスリムの子どもたちの教育:イスラームを学ぶ・生きる・継承する』(共編著、明石書店、2025年)、「宗教教育、宣教(エジプト)」イスラーム文化事典編集委員会編『イスラーム文化事典』(丸善出版、2023年)、「エジプトのイスラーム女子教育:アズハル系女子学校教員の語り」長沢栄治監修、服部美奈・小林寧子編著『教育とエンパワーメント(イスラーム・ジェンダー・スタディーズ第3巻)』(明石書店、2020年)など。