転機におけるキャリア支援のオートエスノグラフィー[新装版]

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商品説明
個人にとっての転機はどのように意味づけられるのか、
そこに他者や社会はどのように関わっているのか

人生の転機の経験、人生の転機におけるキャリア支援、人生の転機を促すキャリア支援に対して3つの視角からオートエスノグラフィーによる研究を実践し探究を深めた好著、待望の復刊新装版

 研究者が「有する文化」を探究していくための個人的経験を対象にする記述的な研究アプローチや,その学問分野はオートエスノグラフィーと総称される。この学問分野は,1970 年代にはじまり,2000 年代以降盛んになった。そして,現在では専門学術誌(Journal of Autoethnography, 創刊2020 年)が発刊されるまでに至っている。オートエスノグラフィーは,いまだ「書くこと」(著述)についての方法論的課題が未解決のまま残されている。本研究はこれらの課題の焦点化と検討も行っていく。



●著者紹介

土元哲平(つちもと・てっぺい)
立命館大学大学院文学研究科博士後期課程修了
博士(文学)
現在、立命館大学OIC総合研究機構(本務:宇宙地球探査研究センター)
主要著作
『オートエスノグラフィー・マッピング――「私」からはじめる研究手法を知るための地図』(編著, 新曜社, 2025 年)
『TEA と質的探究用語集』(編著, 誠信書房, 2025 年)
The Semiotic Field of the Garden: Personal Culture and Collective Culture(編著,Information Age Publishing, 2024 年)
『文化心理学への招待――記号論的アプローチ』(監訳, 誠信書房, 2024 年)
目次

図リスト 
表リスト  
凡  例  

はじめに    
I.本研究の主題と目的  
II.本研究の考え方の基盤と全体構成   
III.筆者のライフストーリー:「自己紹介」  
IV.本研究で扱う「転機」   

第1部 転機研究の研究背景とオートエスノグラフィーの理論的・方法論的基盤  

第1章 社会的背景:転機研究における「個人と社会との相互作用」のアプローチ  
I.「職業指導」から「キャリア教育」へ   
 1.パーソンズの職業指導と職業選択  
 2.アメリカと日本における「職業指導」から「キャリア教育」への流れ
II.キャリア論における転機研究の主要な論点   
 1.発達的アプローチ  
 2.偶発性アプローチ  
III.「個人と社会との相互作用」のアプローチ  
 1.ナラティヴとしての転機  
 2.記号としての転機 
IV.結  論   
  
第2章 理論的背景:オートエスノグラフィーの方法論と文化心理学
I.序  論   
 1.オートエスノグラフィーとは  
 2.喚起か分析か:AE におけるスペクトラム  
 3.問題と目的:オートエスノグラフィーにおける方法論の課題  
 4.文献レビューと類型化の方法  
II.オートエスノグラフィーの方法論の広がりを捉える2次元と4類型
 1.オートエスノグラフィーの方法論の広がりを捉える次元  
 2.オートエスノグラフィーの方法論の広がりを捉える類型  
III.本研究の意義とオートエスノグラフィーにおける方法論的議論の可能性
IV.結論:文化心理学とオートエスノグラフィーの接合に向けて   
 1.文化心理学とオートエスノグラフィー  
 2.オートエスノグラフィーにおける「文化」と意味づけ  54
 資料(第2章): 海外オートエスノグラフィー関連文献(本章にてレビューしたもの)/
 日本におけるオートエスノグラフィー関連文献(本章にてレビューしたもの)  

第2部 オートエスノグラフィーの実践研究   

第3章 オートエスノグラフィーの構成    
I.第1部のまとめと方法論的示唆   
II.視点の体系的トライアンギュレーション   
III.トライアンギュレーションの指針   
 1.方法論的・理論的視角  
 2.認識論的検討:文化心理学とGendlin の哲学  

第4章(研究1) 教員志望学生のキャリア選択過程:Auto-TEM を用いた人生径路の探究    
I.問  題   
 1.キャリア選択に関する先行研究  
 2.キャリア選択の「意味づけ」の理解へ:職業的キャリアとライフ・キャリア  
 3.本研究の目的  
II.方  法  
 1.複線径路等至性アプローチ(TEA)とは  
 2.分析枠組み 
 3.具体的な分析視点  
 4.分析過程  
III.結果と考察   
 1.結果の概要  
 2.キャリア選択のライフストーリー:TEM による分析  
IV.総合考察   
 1.レジリエンスとキャリア目標:本研究から得られるキャリア選択支援への示唆  
 2.「 影の径路」の探究:本研究の限界およびキャリア支援への示唆
 3.キャリア研究・教育におけるAuto-TEM の意義と可能性  
 資料(第4章)1:研究ノートの抜粋   
 資料(第4章)2:Auto-TEM 作成時に留意した点   

第5章(研究2) 大学教員による日常的なキャリア支援:「支援者インタビュー」による検討    
I.問題と目的   
 1.大学教員による日常的なキャリア支援  
 2.オートエスノグラフィー実践としての本研究の意義  
II.方  法   
 1.「支援者インタビュー」と研究協力者  
 2.具体的なデータ収集方法  
 3.語りを促すための資料  
 4.データ理解の方法としてのKJ 法  
III.結果と考察   
 1.調査の概要と分析過程  
 2.A 先生のキャリア支援の「実践モデル」における主要概念(第1回~第3回)  
 3.〈回収できない責任〉:キャリア支援者としてのA 先生のジレンマ
IV.総合考察   
 1.〈自分探し〉の意味  
 2.〈やりたいこと〉の意味  
 3.方法論的内省:「支援者インタビュー」の利点と欠点  
 4.課題と展望  
 資料(第5章):インタビューガイド   

第6章(研究3) 成長の瞬間を生み出す「よいキャリア支援」の意味感覚:TAE ステップを用いた理論構築  
I.問  題   
 1.キャリア発達の主体の変化と転機  
 2.「成長の瞬間」と「からだ」の感覚  
 3.「成長の瞬間」と「よいキャリア支援」  
II.方  法   
 1.基本的な分析方法とデータ収集  
 2.データの解釈枠組み:メタファーによる拡張 
III.分析過程   
 1.パート1:フェルトセンスから語る 
 2.パート2:側面(実例)からパターンを見つける 
 3.パート3:理論構築・拡張 
IV.考察と展望   
 1.キャリア支援のメタファーとしての卓球ラリー  
 2.身体感覚に基づくキャリア支援研究の可能性  
 3.オートエスノグラフィーの方法としてのTAE ステップ  
Ⅴ.結  論   
 資料(第6章):卓球メタファーについての語り   

第3部 総合考察   

第7章 総合考察    
I.ここまでの研究のまとめ   
 第1章  転機研究における「個人と社会との相互作用」のアプローチ
 第2章 オートエスノグラフィーの方法論と文化心理学  
 第4章( 研究1)教員志望学生のキャリア選択過程:Auto-TEM を用いた人生径路の探究 
 第5章( 研究2)大学教員による日常的なキャリア支援:「支援者インタビュー」による検討  
 第6章( 研究3)成長の瞬間を生み出す「よいキャリア支援」の意味感覚:TAE ステップを用いた理論構築  
II.本研究の視座と「転機のオートエスノグラフィー研究」の展望  
III.転機を促すキャリア支援への示唆   
IV.オートエスノグラフィー研究への示唆   
Ⅴ.本研究の限界と課題   

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