明治以降、日本人は「恋愛」とどのように向き合ってきたのか。
九鬼周造『「いき」の構造』を手掛かりに、近代日本における恋愛と自己の関係を探る。
九鬼周造の『「いき」の構造』を手掛かりに、近代日本における恋愛と自己の関係を探り、「恋」と「いき」の対比の先に、人を愛することの本質をあぶり出す「恋愛の哲学」。「他者との出会い」「他者と共にあること」を問い続けた哲学者・宮野真生子の代表作を新装版で復刊!
「「恋愛」を語ることはけっして浅薄なことなどではない。私たちは、恋をするなかで、時に苦しみながら、他者との関係を問い直し、考える。「恋愛」とは、他者とともに生きざるをえない私たちにとって、「他者と出会うこと」と「他者とともにあること」の可能性と問題点をもっとも鋭く差し出してくる現象なのである。そして、「他者との出会い」こそ、「偶然性」を「独立の二元の邂逅」と呼んだ九鬼周造生涯のテーマであった。」(「はじめに」より)
●著者紹介
宮野真生子(みやの・まきこ)
1977年大阪府に生まれ,その後和歌山県で育つ。京都大学大学院文学研究科博士課程(後期)単位取得退学ののち,福岡大学人文学部准教授。2019年,大阪大学より博士(人間科学)。著書に,『出逢いのあわい――九鬼周造における存在論理学と邂逅の倫理』(堀之内出版,2019年),『言葉に出会う現在』(ナカニシヤ出版,2022年),『急に具合が悪くなる』〔共著〕(晶文社,2019年)など。2019年逝去。