上海赤十字会の医務科長を務めていた蒋公穀は、野戦救護処への協力依頼を受けて南京に赴任した。日本軍が迫り政府機関が次々と撤退する中、身の危険をかえりみず救助活動に当たったが、日本軍が南京を占領し非人道的な虐殺を開始すると、難民区内の旧アメリカ大使館に避難し、難民の中に身を隠して虐殺の惨状を目撃した。
本書は1937年12月13日の南京陥落から1938年2月27日までの状況を、日記として書き綴った実体験の記録である。
蒋公穀は無錫の難民を装って南京を脱出し、重慶で日記を自費出版するとともに元国民党政府要員たちに寄贈した。本書には11名もの政府高官が思いを綴った題詞の直筆原稿が収録されており、その点からも貴重な一次資料である。
シリーズ 日記が語る南京事件 3冊
*既刊・刊行予定*
①『程瑞芳日記』程瑞芳 著(既刊)
②『陥京三月記』蒋公穀 著(本書)
③『小難民自述』小岵(呉大年)著