• 発売日:2024/06/28
  • 出版社:青弓社
  • ISBN:9784787235381

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音楽雑誌と政治の季節

音楽雑誌と政治の季節

通常価格 3,960 円(税込)
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商品説明
戦後の音楽産業や出版事情などの基礎知識を押さえたうえで、「ニューミュージック・マガジン」の編集者を務めた北中正和へのインタビューや日本語ロック論争、「試行」の分析から、当時のポピュラー音楽と社会状況との関わりを明らかにする。
目次
序 章 〈他者〉の到来
 1 問題設定
 2 先行研究――領域ごとの先行研究の整理
 3 本書の構成

第1章 「音楽誌史」概観
 1 一九六九年四月「ニューミュージック・マガジン」創刊
 2 ジャズからビートルズヘ――「ミュージック・ライフ」(占領期―一九六五年)
 3 「嗜み」から「愉しみ」ヘ――大阪労音、「うたうたうたフォークリポート」
 4 一九六九年――「フォークリポート」から「ニューミュージック・マガジン」「新宿プレイマップ」へ
 5 一九七九年の誌名変更
 6 結びにかえて――ポピュラー音楽をめぐる現在の「情況」

第2章 「ニューミュージック・マガジン」の一九六九年――七〇年前後のメディア環境
 1 ポップの波打ち際――一九六九年の社会、経済、メディア状況
 2 音楽メディアの新たな時代
 3 「ニューミュージック・マガジン」の一九六九年

第3章 雑誌メディアの〈情況〉と〈運動〉、〈他者性〉をめぐる問題――「ニューミュージック・マガジン」一九七〇―七四年
 1 「覆刻」された創刊号――一九七〇年代初期の出版をめぐる情況
 2 「ニューミュージック・マガジン」をめぐる〈情況〉
 3 〈他者〉の変容――シンボルからシステムへ

第4章 〈情況〉とサブカルチャー――雑誌「試行」をめぐる文化論的考察
 1 サブカルチャーのなかの〈情況〉
 2 「試行」創刊をめぐる〈情況〉
 3 「試行」同人解散、単独編集に至るまで
 4 〈大衆化〉への応答
 5 〈大衆化〉とサブカルチャー――「周縁文化」の時代
 6 〈大衆化〉とアイロニー

第5章 雑誌と〈敗北〉――「試行」と「ニューミュージック・マガジン」、サブカルチャーのなかのアイロニー
 1 二重の〈敗北〉――一九六〇年安保闘争
 2 〈敗北〉とサブカルチャーの接続①
 3 〈敗北〉とサブカルチャーの接続②
 4 ジャズからロックへ――「ニューミュージック・マガジン」創刊前夜
 5 一九六九年四月「ニューミュージック・マガジン」創刊
 6 〈敗北〉という起点
 7 〈敗北〉の記憶

第6章 成長と運動の時代における〈他者〉の変容――オルタナティブなメディアはなぜ一九七〇年前後に生起したか
 1 〈アメリカ〉の存在
 2 一九七〇年前後という時代①――「六〇年安保」と「大学紛争」
 3 一九七〇年前後という時代②――アメリカの対抗文化(ルビ:カウンターカルチャー)と「ベトナム反戦」
 4 一九七〇年前後③――「テレビ、お前はただの現在にすぎない」
 5 一九七〇年前後④――ベ平連の活動から生まれた「週刊アンポ」
 6 考察
 7 結論

第7章 出版研究における〈場〉の理論導入の可能性――ブルデュー『芸術の規則』を手がかりに
 1 問題設定――本章の射程
 2 〈場〉の概念
 3 〈文学場〉とは何か
 4 雑誌の〈場〉――〈場〉の概念を応用する
 5 〈場〉の概念を出版研究に導入する
 6 結論

第8章 雑誌のなかの〈基地〉表象――一九七〇年前後のメディア情況からの考察
 1 問題設定――本章の射程
 2 内なる〈他者〉――〈基地〉の表象
 3 〈他者〉の変容
 4 〈運動〉する雑誌
 5 室謙二と中村とうようのやりとりからみる〈他者〉概念の変遷
 6 結論

終 章 音楽雑誌と政治の季節
 1 〈アメリカ〉という「問題」――ある作家の「転向」
 2 江藤淳の苛立ちと村上龍の〈転向〉
 3 「象徴」から「体制」、そして「敗北」のその後へ

補 論 北中正和氏インタビュー:音楽と批評――戦後日本のポピュラー音楽環境と「ニューミュージック・マガジン」をめぐって

参考文献

初出一覧

あとがき

人名索引
誌名・事項・概念索引


【お詫びと訂正】
本書に以下の誤りがありました。

337ページ:11行目から12行目にかけて
【誤】真崎守
【正】真崎義博

読者のみなさまと関係各位にご迷惑をおかけしたことを、心からお詫びします。

山崎隆広/青弓社編集部 2024年7月12日
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