国際社会の正義と法

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商品説明
◆国際刑事裁判の法理と人権を護る眼 ー 尾﨑久仁子先生の古稀祝うべく、計39名の第一線の執筆陣が終結◆
外務省入省後、人権難民課長をはじめ要職を歴任され、国際刑事裁判所裁判官も務めた、尾﨑久仁子先生の古稀祝う記念論文集。尾﨑先生は、東北大学、中央大学等で、研究、教育面でも活躍し、それぞれの面で、尾﨑先生と関係の深い、第一線の39名の研究者、実務家が集った、理論面、実務面双方に有益な充実の書。
【内容:Ⅰ 国際刑事裁判の諸相、Ⅱ 刑法・国際刑事法・武力紛争法の諸相、Ⅲ 国際人権法の諸相、Ⅳ 法の支配の諸相】
目次
『国際社会の正義と法 尾﨑久仁子先生古稀記念』

  植木俊哉・小坂田裕子・小島千枝・竹村仁美・古谷修一 編集

【目 次】

・はしがき

🔶Ⅰ 国際刑事裁判の諸相🔶

🔷1 「戦争の霧」を裁く―国際刑事裁判所における均衡性原則違反の訴追〔新井 京〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 国際人道法と国際刑事法の緊張関係
 Ⅲ 付随的損害概念の登場と限界
 Ⅳ ICC規程における過度な付随的損害に関する刑事責任の拡張
 Ⅴ ウクライナ電力施設への攻撃と均衡性原則
 Ⅵ おわりに―均衡性判断の客観化に向けて

🔷2 ICC規程7条2項(a)にいう人道に対する犯罪の「組織」の射程と限界〔後藤啓介〕

 Ⅰ 問題の所在
 Ⅱ 規程以前の歴史的な沿革
 Ⅲ 「組織」の「通常の意味」とその限界
 Ⅳ ICCの裁判例における「組織」の理解
 Ⅴ 領域支配性と国家類似性
 Ⅵ 尾﨑久仁子元判事の見解
   Ⅶ 考  察
 Ⅷ 結語―私見と展望

🔷3 国際刑事裁判所における被告人在廷必要論の再定位〔越智 萌〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 国際刑事司法における在廷必要論に関する諸仮説
 Ⅲ ICC判例における在廷必要論の理論的根拠
 Ⅳ おわりに

🔷4 国際刑事裁判所(ICC)における幇助犯の主観的要件の構造〔横濱和弥〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 国際刑事裁判所規程における主観的要件の一般規則
 Ⅲ 幇助犯における容易化目的と規程30条
 Ⅳ アメリカ刑法の参照可能性
 Ⅴ おわりに

🔷5 誰がために鐘は鳴る―国際刑事裁判所における被害者賠償の動態〔古谷修一〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ ICCにおける賠償の基本構造
 Ⅲ 賠償実施の基本方針に関する模索―ルバンガ事件における賠償
 Ⅳ 集団的賠償への傾斜―カタンガ事件・アルマーディ事件における賠償
 Ⅴ 「個別化された要素を持った集団的賠償」の精緻化―ヌタガンダ事件における賠償
 Ⅵ 「コミュニティを基盤とする賠償」への重心移動―オングウェン事件における賠償
 Ⅶ 結  び

🔷6 国際刑事裁判所(ICC)と非締約国の問題に関する一考察〔洪 恵子〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ ローマ規程と非締約国
 Ⅲ 補完性の原則と非締約国
 Ⅳ おわりに

🔷7 国際刑事裁判所(ICC)と他の国際裁判機関との関係―協調に向けて〔稲角光恵〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 国際司法制度の中でのICC
 Ⅲ 国際裁判機関間の関係に関する国際法規定の欠如
 Ⅳ 国際裁判機関間の関係として想定される型とICJ優越説
 Ⅴ 並存交流型での協調可能性
 Ⅵ おわりに―国際司法秩序と「法の支配」

🔷8 国際刑事裁判とアメリカ〔下谷内奈緒〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ アメリカの国際主義
 Ⅲ 第1次世界大戦後
 Ⅳ 第2次世界大戦後
 Ⅴ 冷戦終結後
 Ⅵ おわりに

🔷9 米国の国際刑事司法政策〔竹村仁美〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 第1次大戦後
 Ⅲ ニュルンベルク
 Ⅳ 東京裁判
 Ⅴ ジェノサイド条約起草と常設国際刑事法廷
 Ⅵ アド・ホック法廷
 Ⅶ 国際刑事裁判所
 Ⅷ 終わりに

🔷10 旧ユーゴスラヴィア国際刑事裁判所(ICTY)タディチ事件の再検討―国際刑事裁判,あるいは国際法と地域研究の相克〔長有紀枝〕

 Ⅰ 問題の所在
 Ⅱ 資料の説明
 Ⅲ タディチ裁判の再検討
 Ⅳ ICTYにとってのタディチ事件
 Ⅴ タディチ裁判が投げかける意味

🔷11 カンボジア特別裁判部(ECCC)における罪刑法定主義―国内法の機能に着目して〔鈴木 孟〕

 Ⅰ 序
 Ⅱ 時間的管轄権の影響
 Ⅲ 国内司法体系内部における設置の影響
 Ⅳ 適用法としての国内法の影響
 Ⅴ 結  語

🔶Ⅱ 刑法・国際刑事法・武力紛争法の諸相🔶

🔷12 普遍的管轄権に基づく国際犯罪の処罰―ドイツの国家実行を素材として〔久保田隆〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ ドイツ刑法における普遍的管轄権とその周辺
 Ⅲ 中核犯罪の適用事例
 Ⅳ その他の国際犯罪の適用事例
 Ⅴ おわりに

🔷13 個人の国際刑事責任の法的根拠―中核犯罪に関する義務の規範構造〔坂本一也〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 個人責任の法理の成立と意義
 Ⅲ 個人責任の法理の規範的根拠
 Ⅳ 中核犯罪に対する国際法上の義務
 Ⅴ おわりに

🔷14 戦争犯罪としての強制妊娠の法益論―集団的利益と個人の生殖的自律の交錯〔松山沙織〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ ICC規程における強制妊娠に関する規定
 Ⅲ 武力紛争法の関連規範と戦争犯罪化の基礎
 Ⅳ 強制妊娠をめぐるICC判決
 Ⅴ 強制妊娠の法益
 Ⅵ 戦争犯罪としての強制妊娠の複合的法益構造
 Ⅶ 結  論

🔷15 非国家集団の集団殺害行為に対する国の加担責任に関する一考察―ジェノサイド条約適用(ボスニア・ヘルツェゴビナ対セルビア・モンテネグロ)事件判決を手がかりに〔薬師寺公夫〕

 Ⅰ 問題の所在
 Ⅱ 私人行為に関連した国家責任の法理の変遷―「国家加担説の否定と独立責任原則の確立」から「私人行為の国への帰属と不帰属行為に対する国の防止・処罰義務の枠組み」へ
 Ⅲ 非国家集団の集団殺害行為に対する国家の加担(援助・支援)責任の根拠と性格
 Ⅳ 結びにかえて

🔷16 多国間犯罪対策条約の構造と課題―国連国際組織犯罪防止条約及び犯罪人引渡しに関する規定を中心として〔尾崎道明〕

   Ⅰ はじめに
 Ⅱ 多国間犯罪対策条約の構造
 Ⅲ 犯罪化の義務
 Ⅳ 管轄権の配分
 Ⅴ 管轄権行使に関する国際協力
 Ⅵ 犯罪人引渡しをめぐる規定の問題点と課題
 Ⅶ おわりに

🔷17 国際組織犯罪防止条約におけるテロリズムの除外に関する一考察〔安藤貴世〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 国際組織犯罪防止条約の起草経緯と適用範囲の概要
 Ⅲ 起草過程におけるテロリズムをめぐる議論
 Ⅳ おわりに

🔷18 海底ケーブルとパイプライン等損壊についての刑事的規制〔石井由梨佳〕

 Ⅰ はじめに―水中重要インフラの破壊とハイブリッド戦の展開
 Ⅱ 規律管轄権の射程
 Ⅲ 執行管轄権の射程
 Ⅳ バルト海主要沿岸国
 Ⅴ 台  湾
 Ⅵ 総括と今後の展望

🔷19 ランサムウェアに対する身代金支払の法的評価〔中谷和弘〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ ランサムウェアによるサイバー攻撃
 Ⅲ 国際カウンターランサムウェア・イニシアティブ
 Ⅳ ランサムウェアに対する身代金の支払に関する米国及び英国の見解
 Ⅴ ランサムウェアに対する身代金を禁止する米国の州法
 Ⅵ サイバー空間における国際法保護に関するオックスフォード・ステートメント
 Ⅶ 省  察
 Ⅷ おわりに

🔷20 Society5.0の海賊行為としての越境サイバー犯罪〔四方 光〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 越境サイバー犯罪の現状とこれまでの諸対策
 Ⅲ 複雑系システムとしての国際社会の脆弱性
 Ⅳ 国際社会における海賊行為への対処
 Ⅴ 国際社会におけるマネーロンダリングへの対処
 Ⅵ 越境サイバー犯罪への対処に関する提案
 Ⅶ おわりに

🔷21 義勇兵処罰のジレンマ―日本における「不法戦闘員」処罰の場合〔黒﨑将広〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 各国の裁量に依存する戦時犯罪処罰制度
 Ⅲ 日本における「不法戦闘員」処罰の国内法枠組みとその実際
 Ⅳ おわりに

🔷22 海戦法規・海上中立法規における商船乗船者の地位―いわゆる日本商船隊も念頭に〔真山 全〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 前提的に説明を要する事項
 Ⅲ 商船の敵性と中立性
 Ⅳ 相手方武力紛争当事国の軍隊構成員と文民,及び武力紛争犠牲者である傷病者と難船者
 Ⅴ 武力紛争当事国商船の乗組員
 Ⅵ 敵対行為参加の場合の地位が不明確な乗船者
 Ⅶ いわゆる日本商船隊の乗船者
 Ⅷ おわりに

🔷23 ドローンによる攻撃からの戦闘外にある者(hors de combat)の保護〔保井健呉〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 標的殺害におけるドローンによる攻撃の国家実行と国際人道法上の評価
 Ⅲ 通常の攻撃におけるドローンの利用
 Ⅳ ドローンによる攻撃からの戦闘員の保護の射程
 Ⅴ おわりに

🔷24 移行期正義の進展とその課題―ロシア・ウクライナ戦争を事例として〔望月康恵〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ ウクライナの体制移行と正義の追及
 Ⅲ ロシア侵略後の移行期正義
 Ⅳ 戦争下の移行期正義
 Ⅴ おわりに

🔷25 ハンス・ヴェルツェルの刑法理論について〔井田 良〕

 Ⅰ はじめに―ヴェルツェル理論の現代的意義
 Ⅱ 存在論的方法とそこから導かれた帰結
 Ⅲ 「歴史的に形成された社会生活秩序」の考慮
 Ⅳ 法違反の心情の処罰―心情刑法の残滓か
 Ⅴ 結びにかえて―国境を越えた刑法学の可能性

🔶Ⅲ 国際人権法の諸相🔶

🔷26 武力紛争下における子どもの人権侵害に対するアカウンタビリティ〔大谷美紀子〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 武力紛争下における子どもの人権侵害に対するアカウンタビリティ
 Ⅲ SRSG-CAACと安全保障理事会
 Ⅳ アカウンタビリティの強化のための課題と改善のための提言

🔷27 国際法における個人と人権の可能性〔東澤 靖〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 国際人権法
 Ⅲ 国際人道法
 Ⅳ 国際刑事法
 Ⅴ 残された課題―人権を実施するためのフォーラム

🔷28 日本におけるリプロダクティブ・ライツの実践―女性差別撤廃条約の視点から〔林 陽子〕

 Ⅰ はじめに―二つの異なる道
 Ⅱ カイロ人口開発会議―「人口問題」から「女性の人権問題」へ
 Ⅲ 国際人権法におけるリプロダクティブ・ライツ
 Ⅳ 日本の国内法・政策におけるリプロダクティブ・ライツ
 Ⅴ 日本法上のいくつかの問題
 Ⅵ リプロダクティブ・ライツからリプロダクティブ・ジャスティスへ
 Ⅶ 結びに代えて

🔷29 国際法と言葉〔西海真樹〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 国際法の言葉
 Ⅲ 言葉の国際法
 Ⅳ 国際法の危機
 Ⅴ おわりに

🔷30 法の支配と適正手続―難民訴訟における武器対等の原則〔安藤由香里〕

 Ⅰ はじめに―不条理への抵抗
 Ⅱ 武器対等の原則
 Ⅲ 難民認定する立場の気持ちを体験する
 Ⅳ おわりに―武器対等の原則の必要性

🔷31 平和に対する人権とその意義―国際法における平和権の形成と発展〔佐々木亮〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 日本国憲法上の権利としての平和的生存権
 Ⅲ 国際法上の保護法益としての平和
 Ⅳ 国際法上の権利としての平和権の形成
 Ⅴ 結びに代えて―平和を人権化することの意義

🔷32 先住民族批判法学―国際法の原罪と国際法学(者)による追認に対する異議申し立て〔小坂田裕子〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 先住民族批判法学とは何か
 Ⅲ 先住民族権利回復運動の躍動と国際法,国際法学者による冷遇
 Ⅳ おわりに

🔷33 コロンビア「平和のための特別管轄権」における存在論的転回―「母なる大地」の主体化と不調和の断罪〔根岸陽太〕

 Ⅰ 序論―国際刑事司法における植民地化・国家法一元論・人間/自然二元論
 Ⅱ 存在論的転回の基盤としての歴史・規範・制度
 Ⅲ JEPによる自然の被害者性承認
 Ⅳ 「人間-自然」関係の断絶に対する犯罪化
 Ⅴ 結論―国際刑事司法における脱植民地化・法多元主義・人間-自然関係論

🔷34 普遍的定期審査に見る中国の人権概念―人権の再定義を試みる中国〔坂元茂樹〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 西欧モデルの人権概念に対する中国の挑戦
 Ⅲ 事前質問にみる中国の影響力の拡大
 Ⅳ 相互審査における中国の対応
 Ⅴ おわりに

🔷35 人権条約機関の実効的機能の強化・向上に関する議論とその課題〔前田直子〕

 Ⅰ はじめに―国連財政危機の人権条約機関への影響
 Ⅱ 人権条約機関改革の経緯
 Ⅲ 2014年国連総会決議とその後の議論
 Ⅳ その後の国連総会決議と人権条約機関議長会合の活動
 Ⅴ 国内人権機関やCSO活動への影響
 Ⅵ おわりに―持続可能性に対する挑戦

🔶Ⅳ 法の支配の諸相🔶

🔷36 国連憲章の解釈における「起草者意思」の探究と「時間の経過」の考慮に関する法的考察〔植木俊哉〕

 Ⅰ はじめに―本稿の問題意識と検討課題
 Ⅱ 条約解釈の3つの方法と国際組織設立条約の解釈
 Ⅲ 国際組織設立条約の解釈における「後にされた合意」「後に生じた慣行」の考慮
 Ⅳ 国際組織設立条約の解釈における「起草者意思」探究の法的意義
 Ⅴ 国連憲章の解釈における「時間的経過」の考慮とその法的方法
 Ⅵ おわりに―国連憲章の解釈における「起草者意思」の探究が意味するもの

🔷37 米国の第2期トランプ政権の国家安全保障戦略と日米同盟―国際社会における「法の支配」の観点から〔德地秀士〕

 Ⅰ はじめに―危険な世界における米国の変容
 Ⅱ 第2期トランプ政権の国家安全保障戦略
 Ⅲ 国際社会における「法の支配」
 Ⅳ 日米同盟関係の将来
 Ⅴ おわりに

🔷38 海洋環境の保護における国際法の発展―国際裁判機関の役割と貢献〔小島千枝〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ 海洋環境保護における国際裁判機関の機能的役割
 Ⅲ 国際裁判機関が貢献したUNCLOS第12部の発展
 Ⅳ おわりに

🔷39 国際海底機構による環境補償基金の設立構想―国際海洋法裁判所勧告的意見を契機とする国際法形成過程の一断面〔佐俣紀仁〕

 Ⅰ はじめに
 Ⅱ UNCLOSにおける深海底鉱物資源開発に関する責任
 Ⅲ 開発規則の起草過程における環境賠償基金創設の議論
 Ⅳ 検  討
 Ⅴ おわりに

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