『国際法秩序に挑む中国』
坂元茂樹(神戸大学名誉教授)著
【目 次】
・はしがき
🔶第Ⅰ部🔶海洋法
🔷第1章 中国海洋戦略の解剖―国内立法と国連海洋法条約の自己中心的解釈による海洋秩序の侵害
Ⅰ はじめに
Ⅱ 国内立法による海洋法条約の歪曲
1 中国領海法における外国軍艦の無害通航権の否定
2 接続水域への安全保障の管轄権の延長
Ⅲ 中国海警法による海洋法条約の歪曲
1 「中国の管轄海域」という曖昧な概念
2 外国軍艦や外国公船への強制措置
3 武器の使用基準の曖昧さ
Ⅳ 自己中心的解釈による海洋法条約の歪曲
1 歴史的権利の主張
2 中国による群島基線の主張
Ⅴ おわりに
🔷第2章 機能拡大する中国海警―中国海警法の狙いを探る
Ⅰ はじめに
Ⅱ 海警法の懸念点
1 曖昧な「中国の管轄海域」と追加された防衛任務
2 尖閣における日本の実効支配強化の防止の布石
3 外国軍艦等に対する強制措置
4 管轄海域における海上臨時警戒区の設置
5 中国海警船の法的地位
Ⅲ 海上保安庁に関して留意すべき点
Ⅳ おわりに
🔷第3章 中国海警法の管轄権行使への対応
Ⅰ はじめに
Ⅱ 中国海警の組織変更
1 海上法執行機関から軍隊組織への変更
2 尖閣諸島の奪還を睨んだ海警法
3 中国国内法による海洋法秩序の浸食
Ⅲ 海警法制定後の対応
1 「中国の管轄海域」という概念への懸念
2 再燃した九段線内の歴史的権利をめぐる攻防
3 日本の今後の対応
Ⅳ おわりに
🔷第4章 中国海警法制定後の海上保安―武器の使用基準をめぐって
Ⅰ はじめに
Ⅱ 海上法執行機関による「武器の使用」の法的性質
1 学説の状況
2 「実力の行使」に関する国際判例の動向
Ⅲ 海上法執行機関による「武器の使用」の合法性基準
1 民間船舶に対する「武器の使用」の合法性基準を示した国際判例
2 武器の使用に関する海警法の規定
Ⅳ おわりに
🔷第5章 トカラ海峡をめぐる日中の対立
Ⅰ はじめに
Ⅱ 「国際航行に使用されている」という要件の検討
Ⅲ 沿岸国が取り得る措置について
1 通過通航に該当しない活動に対する海峡沿岸国の権限
2 軍艦の免除と沿岸国の保護権との関係
Ⅳ おわりに
🔶第Ⅱ部🔶国際人権法
🔷第6章 普遍的定期審査に見る中国の人権概念―人権の再定義を試みる中国
Ⅰ はじめに
Ⅱ 西欧モデルの人権概念に対する中国の挑戦
1 第1回UPRにおける国家報告書
2 第2回UPRにおける国家報告書
3 第3回UPRにおける国家報告書
4 第4回UPRにおける国家報告書
Ⅲ 事前質問にみる中国の影響力の拡大
1 第1回及び第2回UPRの事前質問
2 第3回UPRの事前質問
3 第4回UPRの事前質問
Ⅳ 相互審査における中国の対応
1 第1回UPRでの中国の対応
2 第2回UPRでの中国の対応
3 第3回UPRでの中国の対応
4 第4回UPRでの中国の対応
Ⅴ おわりに
🔷第7章 中国人権外交の転換―人権分野における「相互に有益な協力」概念をめぐって
Ⅰ はじめに
Ⅱ 人権観念の対立は本当に存在するのか
Ⅲ 国連人権理事会における普遍的定期審査の機能
Ⅳ 中国主導による「相互に有益な協力」の概念の展開
1 「相互に有益な協力」の概念の提唱
2 国連人権理事会諮問委員会における議論
3 国連人権理事会における決議の採択
Ⅴ おわりに
🔷第8章 普遍的定期審査の理想と現実―相互審査の内実
Ⅰ はじめに
Ⅱ 普遍的定期審査の現実―事例研究を通して
1 中 国
2 北朝鮮
3 イラン
4 リビア
5 スーダン
6 米 国
Ⅲ 作業部会による再検討
Ⅳ おわりに
🔷第9章 国連平和に対する権利宣言の採択とその意義
Ⅰ はじめに
Ⅱ 国連平和に対する権利宣言採択の前史
Ⅲ 国連人権理事会諮問委員会草案(2012年)
Ⅳ 平和に対する権利宣言案をめぐる国連人権理事会における対立
Ⅴ 政府間作業部会における審議
Ⅵ 平和に対する権利宣言の意義―平和の「法化」と国際法の「市民化」
Ⅶ おわりに
🔷第10章 平和と人権―ロシアのウクライナ侵攻を素材に
Ⅰ はじめに
Ⅱ ロシアによるウクライナ侵攻の衝撃
1 国連安全保障理事会と国連総会における動き
2 国連人権理事会における動き
3 国際司法裁判所における動き
4 国際法秩序への挑戦
5 目に余る戦争犯罪
6 拒否権行使における説明責任
Ⅲ 普遍的価値としての平和
Ⅳ 人権としての「平和に対する権利」の試み
1 NGO主導の試み
2 国連人権理事会における議論
3 政府間作業部会における議論
Ⅴ おわりに