『法と哲学第12号』
井上達夫(東京大学名誉教授) 責任編集
〈目 次〉
【巻頭言】 戦争と憲法―イラン侵攻に見る米国と日本の憲政の歪み〔井上達夫〕
◆特集 男女共同参画大学―選抜の正義を問う―◆
企画趣旨〔瀧川裕英〕
1 選抜と正義―難関大学の女性枠入試をめぐって〔瀧川裕英〕
Ⅰ 現在の状況
Ⅱ 問 い
Ⅲ 理系科目と性差
Ⅳ 機会の平等
Ⅴ 交 差 性
Ⅵ くじ引き入試
Ⅶ 学校推薦型選抜枠の拡張
Ⅷ 目標は女性比率30%なのか?
Ⅸ 終わりに
2 法曹養成制度のジェンダー中立性を問う―法科大学院・司法試験の制度構造と能力評価〔石田京子〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 法の支配とジェンダー:なぜ法曹に多様性が求められるのか
Ⅲ 法科大学院はジェンダー中立か
Ⅳ 司法試験制度に関する検討
Ⅴ 法曹養成(法科大学院・司法試験)にどのような措置がありうるか
Ⅵ おわりに
3 機会の平等は〈男女共同参画大学〉をいかに正当化するか―三段階モデルから考える〔田中将人〕
Ⅰ 問題の設定―機会の平等と三段階モデル
Ⅱ 制度の正しさ―大学の目的
Ⅲ 手続きの公正さ―選抜の仕方
Ⅳ 充分な機会―機会の多元主義
Ⅴ 結 論
◆書評と応答◆
1 もう1つの哲学的人権理論へ―木山幸輔『人権の哲学―基底的価値の探究と現代世界』を読む〔宇佐美 誠〕
Ⅰ 本書の背景と概要
Ⅱ ロールズとラズ
Ⅲ 平等は独立した基底的価値か
Ⅳ 脆弱性という視点
Ⅴ さらなる一歩へ
2 大澤 津『仕事の正義』を読む〔田中朋弘〕
はじめに
Ⅰ 本書の概観
Ⅱ 仕事の正義をめぐる諸議論
3 国境を越える移動の自由をめぐる方法論的検討―浦山聖子『国際移動の正義:リベラリズムと入国在留管理』〔岸見太一〕
Ⅰ 論争における位置づけ
Ⅱ リベラリズムから難民を論じることの課題
Ⅲ 人権としての国境を越える移動の自由とその政策的含意の論証
4 侵略を許さないための軍事戦略論―井上達夫『悪が勝つのか?ウクライナ,パレスチナ,そして世界の未来のために』を題材として〔小泉 悠〕
はじめに
Ⅰ これは何を巡る戦争なのか
Ⅱ ロシア社会の損害受忍度
Ⅲ ロシアに停戦を強要するためには
おわりに
5 松尾陽「予防の時代の政策と倫理」への応答―『法と哲学』第11号(2025年)〔児玉 聡〕
Ⅰ 「公共政策志向的倫理学」について
Ⅱ 「メタ的な問いの不在」へのコメント
Ⅲ 「現代は予防の時代」か?
Ⅳ 規範倫理学との関係について
Ⅴ 原理主義的思考からの乖離?
Ⅵ 総論について
Ⅶ 予防の政策立案における手続論やガバナンス論
Ⅷ 宿命論的態度について
【一般論説】
1 解放的自律論を擁護する―関係的自律論の二面的課題に応じて〔佐々木梨花〕
Ⅰ 導 入
Ⅱ 構成説・実質説の積極的擁護
Ⅲ 批判への応答
Ⅳ ま と め
2 創発的社会不平等と関係論的平等主義:個人の選択と社会規範の緊張関係〔榊原清玄〕
序 論
Ⅰ 関係論的平等主義,自律地位,自由
Ⅱ 創発問題のジレンマ
Ⅲ 既存アプローチの検討
Ⅳ 関係論的平等主義の捉え直し
Ⅴ JREによる創発問題の調整
結 論