熊楠と幽霊

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    商品説明
    幽体離脱体験者、南方熊楠は心霊現象をどう考えたか?

    知の巨人・南方熊楠は、熊野の山中での幽体離脱や、夢で父親に珍種の生えている場所を教わるなど、奇妙な体験をくりかえした。
    アメリカ留学時代には当時流行していた心霊術にも関心をもち、文献を買い集め、日記にも怪光を見た記述、予知めいたメモ、おかしな夢の記録が残っている。
    論考や雑誌記事には、世界各地の妖怪の比較、呪いや魔除け、幽霊、魂の入れ替わり、残虐な伝説についての文章が多数ある。
    それらの資料から、熊楠が幽霊や妖怪をどう考えていたのかを探ってみる、渾身の意欲作。サントリー学芸賞受賞後、第1作!

    【本文より】
    心霊科学のように機械で測定したり、実験で魂の存在を確かめるのは、熊楠には技術的にも資金的にも不可能でした。脳神経科学も分野外です。
    そこで熊楠が方法論として採用したのが、民族学と民俗学だったのです。一九世紀後半から、世界各地で民族誌的調査が行なわれ、民話や説話が収集され、それらをまとめた文献が大量に出版されていました。それにともない、タイラーやフレイザーによって民族学や民俗学が学問として整備されていきます。熊楠は、その当時最新の方法論に飛びついたのでした。そして古今東西の文献を渉猟することで、自身の体験を解き明かす手掛かりを探そうとしました。

    【内容】(目次より)
    第一章 幽体離脱体験
    第二章 夢のお告げ
    第三章 神通力、予知、テレパシー
    第四章 アメリカ・イギリスの神秘主義と幽霊
    第五章 イギリス心霊現象研究協会と帰国後の神秘体験
    第六章 熊楠の夢
    第七章 親不孝な熊楠
    第八章 スペイン風邪、死と病の記
    第九章 足跡を残す幽霊と妖怪
    第一〇章 水木しげる『猫楠』と、熊楠の猫

    【著者略歴】
    志村真幸(しむら まさき)南方熊楠研究会運営委員、慶應義塾大学非常勤講師。1977年、神奈川県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程単位取得退学。専攻は、比較文化史。
    2020年、『南方熊楠のロンドン』(慶應義塾大学出版会)でサントリー学芸賞受賞(社会・風俗部門)。著書に『日本犬の誕生』(勉誠出版)、共著に『熊楠と猫』(共和国)、共訳に『南方熊楠英文論考[ノーツ アンド クエリーズ]誌篇』(集英社)などがある。
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