第1章:そもそも「ゲノム編集」とは何か?
1-1「ゲノム編集」とは何か?
1-2なぜ今、ゲノム編集を学ぶべきなのか
1-3ゲノム編集はすでに産業応用されている
1-4ゲノム編集市場の拡大とビジネス機会
1-5「遺伝子組換え」との違い
1-6変異は自然界でも常に起きている
1-7従来の品種改良とは何か?
1-8ゲノム編集で品種改良はスピードアップする
1-9「DNA」「遺伝子」「ゲノム」どう違う?
1-10 A・T・G・C:生命を記述する4つの文字
1-11 なぜゲノムを変えると生物の特徴が変わるのか?
1-12 ゲノム編集の歴史の幕開け
1-13 CRISPR-Cas9の登場
1-14 CRISPR-Cas9は細菌研究から生まれた
1-15 2020年ノーベル化学賞受賞の意義
1-16 CRISPR-Cas9をめぐる特許競争
1-17 権利関係が明確な国産ゲノム編集技術
第2章:ゲノム編集の仕組みを解き明かす
2-1ガイドRNA:ターゲットへ導く「ナビゲーター」
2-2Cas9タンパク質:DNAを切断する「ハサミ」
2-3PAM配列:ハサミが作動するための「鍵」
2-4DNAが切断された「後」に起きること
2-5非相同末端結合(NHEJ)とは何か
2-6相同組換え修復(HDR)とは何か
2-7ゲノム編集の国際基準:SDN-1,2,3の違い
2-8SDN-1が従来の品種改良と同じと見なされる理由(変異と区別ができない)
2-9最大の課題「オフターゲット作用」とは?
2-10オフターゲットを減らすための最新対策
2-11ゲノム編集ツールを細胞内にどう届けるか?
2-12植物への導入法①:アグロバクテリウム法
2-13植物への導入法②:パーティクルガン法
2-14Cas9以外の新しいツール(Cas12a等)
2-15切らずに書き換える「塩基編集」
2-16長文を書き換える「プライム編集」
2-17DNAを書き換えない「エピゲノム編集」
2-18ゲノム編集技術をめぐる特許競争
2-19権利関係が明確な国産ゲノム編集技術(プラチナTALENなど)
第3章:食卓に広がるゲノム編集食品
3-1世界屈指のゲノム編集食品「先進国・日本」
3-2第一号食品:血圧を下げる「GABAトマト」
3-3水産分野の革命:成長が早い「マダイ」
3-4毒を持たない「トラフグ」の可能性
3-52024年届出:地球にやさしい「22世紀ひらめ」
3-6なぜ「魚」にゲノム編集が求められるのか?
3-72026年最新事例:日持ちの良すぎる「メロン」
3-8毒素を減らした「減毒ジャガイモ」の栽培試験
3-9食の安全への貢献:アレルギー低減卵
3-10カルタヘナ法とは?
3-11日本のルール:「安全性審査」か「届出」か
3-12アメリカのルール:「SECURE Rule」の導入
3-13ヨーロッパの新ゲノム技術(NGTs)規制案
3-14消費者の最大の疑問:食品に「表示」はあるのか?
3-15なぜ表示義務化が科学的に難しいのか?
3-16農薬依存からの脱却:病気に強い作物
3-17気候変動に立ち向かう:干ばつ耐性作物
3-18多収穫米:世界の食糧危機を救う鍵
3-19無花粉スギ
3-20フードテックと代替タンパク質の融合(牛肉米など)
3-21動物福祉への応用(角なしホルスタイン牛の開発など)
3-22有機農業(オーガニック)とゲノム編集は共存できるか?
3-23サプライチェーン全体を最適化する技術へ
第4章:医療・バイオテクノロジーへの応用
4-1ゲノム編集治療とは何か?
4-2体外編集(ex vivo)のアプローチ
4-3体内編集(in vivo)のアプローチ
4-4血液の難病を治す:鎌状赤血球症への承認
4-5遺伝性の失明を食い止める(レーバー先天黒内障)
4-6がん細胞を攻撃する「CAR-T細胞療法」の進化
4-7他家CAR-Tを使ったがん治療への挑戦
4-8オーダーメイドのゲノム編集治療
4-9異種移植:ブタの臓器をヒトへ移植する
4-10モデルマウス作製の高速化がもたらす創薬革命
4-11遺伝子ドライブとは何か? (蚊が媒介する感染症対策)
4-12遺伝子ドライブのメリットと脅威(生態系への介入)
4-132026年注目スタートアップが牽引する市場
4-14藻類バイオ燃料:持続可能な航空燃料(SAF)へ
4-15バイオ素材の可能性:クモの糸を微生物に作らせる
第5章:倫理的課題とこれからのルール
5-1「体細胞」と「生殖細胞」の越えられない壁
5-2なぜヒト受精卵への応用は禁忌とされるのか?
5-3受精卵へのゲノム編集特有の問題(モザイク、大規模なDNA欠損)
5-3デザイナーベビーへの懸念
5-42018年・中国での「ゲノム編集ベビー」事件
5-5日本における現状のルールの脆弱性
5-6いよいよ動く日本:2026年の新法案提出
5-7絶対的禁止:人や動物の「胎内への移植」
5-8具体的な「罰則」の重さ(最高5年の懲役)
5-9基礎研究への影響:禁止と許容の境界線
5-10なぜ国際調和が求められるのか?(各国のルールばらつき、医療ツーリズム)
5-11そもそも受精卵へのゲノム編集は必要なのか(着床前診断との比較)
5-12受精卵へのゲノム編集が認められる日は来るのか
5-13バイオテロへの応用
第6章:ゲノム編集が描くこれからの未来
6-1未来の食卓はどう変わるか?
6-2農業における「知財」の民主化
6-3ゲノム医療の個別化・大衆化
6-4地球温暖化を遅らせるバイオテクノロジー
6-5ゲノム編集、そしてゲノム構築時代へ(合成生物学)
6-6「不自然なものは危険」という直感の落とし穴
6-7リスク・コミュニケーションの重要性
6-8断片的な情報(SNS)の罠を見抜く
6-9情報の「出処(一次情報)」を確認する習慣
6-10「わからないこと」を許容する科学の誠実さ
6-11正しく活用する「科学リテラシー」