ベストセラー請負人と呼ばれた装丁家・坂川栄治のデザインの足跡をたどる
1985年より雑誌『SWITCH』のアートディレクター・デザイナーとして、欧文書体を用いた大胆なデザインで注目を集め、その後数々の雑誌、文芸書、実用書、絵本・児童書など、幅広いジャンルの装丁を手掛けてきた坂川栄治。
坂川栄治と彼が率いる坂川事務所は、『TUGUMI』『ソフィーの世界』『スプートニクの恋人』『あらしのよるに』『千の風になって』『日本文学盛衰史』『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『にじいろのさかな』『わたしを離さないで』「だるまさん」シリーズ、『獣の奏者』『鹿の王』「ハリー・ポッター」シリーズ(新装版)など、ベストセラーとなった書籍の装丁も数多くデザインしました。
本書では、約35年にわたって7,000冊超にもおよぶ雑誌・書籍の「顔」を作り続けた装丁家の仕事を多面的に紹介します。また、坂川栄治と同時代を生き、交流のあった作家、編集者、イラストレーター、デザイナーなどの業界関係者による時代の証言を収録し、出版業界の潮流やその社会背景についても垣間見ることのできる1冊です。
【本書寄稿者・協力者】
執筆・協力(順不同・敬称略) 角取明子│前田英造│折原カズヒロ│福田和雄│高橋キンタロー│町口寛│藤本やすし│豊崎由美│山本容子│高橋源一郎│北見隆│猪狩暢子│城山隆│樋口良澄│石間淳│坂野公一│鈴木久美│緒方修一│大島依提亜│足立恵美│斉藤典貴│刈谷政則│村上春樹│佐々木悟郎│伊藤彰剛│北村人│川上和生│牧野千穂│柳瀬博一│鈴木のりたけ│若月眞知子(ブロンズ新社)│高野直子│山縣彩│沖本敦子│みやこしあきこ│藤原義也│佐山一郎│横川浩子│小宮山民人│深澤真紀│池谷真吾│矢坂美紀子│横田朋音│岡あゆみ│姫野希美│長岡香織│中川ヒロミ│小沢一郎│大矢麻哉子│伊藤ハムスター
【坂川栄治 プロフィール】
装丁家、アートディレクター。1952年北海道天塩郡遠別町生まれ、1987年坂川事務所設立。雑誌のデザイン、書籍装丁をはじめ、広告、PR誌、音楽、映画、空間のデザイン・ディレクションなど、幅広い分野にて活動。手掛けた装丁は7,000冊以上にのぼり、1993年には講談社出版文化賞ブックデザイン賞を受賞。文筆家としての著書に、2002年『写真生活』(晶文社)、2003年『遠別少年』(リトル・ドッグ・プレス、2007年に光文社にて文庫化)、2005年『「光の家具」照明』(TOTO出版)、2013年『本の顔 本をつくるときに装丁家が考えること』(坂川栄治+坂川事務所 著、芸術新聞社)などがある。BSフジの「絶景温泉」にもナビゲーターとして出演し、「フムフムおじさん」としても親しまれた。2020年8月、心筋梗塞のため逝去。