はじめに オークの木は食用植物
ドングリが食べもの?
日常の主食としてのドングリ
1 「農地がなければ食べ物はない」は本当か
失楽園の物語
農業は人類史上最大の過ち
狩猟採集生活にはもどれない
農耕が土壌に与えるダメージとは
2 世界中にある樹木作物を育て食べる伝統
人間のすべてのニーズを満たす生態系
樹木作物という答え
オーク・サバンナの「発見」
139種の食用多年生植物を育てる農場
「農地がなければ食べ物はない」の偏狭さとは
木の実の栄養価
日本からヨーロッパまで広がるクリ食の文化
ギリシャの古典にも登場するハシバミ
3 ネイティブ・アメリカンがつくりあげた樹木作物の豊かな世界
先住民の長老をたずねる
カルーク語には「ドングリ」関連単語が90語以上ある
森林管理としての火入れ
カリフォルニアの先住民の森
森と川がつくる世界の中心
「手つかずの原生林」は実は先住民が豊かに管理していた
火入れと森林の再生
火と知恵の神プロメテウス
光合成と燃焼
4 収穫量の問題なのか?
生産性に優れた農耕
狩猟採集から農業革命までの必然性
「農業でなければ世界の人口を養えない」は論点のすりかえである
ネイティブ・アメリカンの食料システムへの攻撃の歴史
一億頭のバイソンを養えた生態系はどこから来たのか
農業革命と戦争の栄光
5 世界の食料は本当はどこから来ているのか?
収穫量
谷」を訪ねる
穀物とクリのちがい
クリ胴枯病で全滅した北米のクリの木
オークとハシバミの大地
ハシバミの育種
外部性──
説明されず、言及されず、支払われることのない費用
75種のナッツを栽培するレッド・ファーン・ファーム
高収量の穀物品種は壮大なペテン
6 クリを主食としていた共同体を訪ねる
切り株探偵
クリをベースにした生活様式
クリ取引の全盛期
コモンズ─ 生計を立てるための土地は共有されていた
南北戦争で変化したコモンズ
北米最古の食料の森
短命に終わったルーズベルト大統領の木の軍隊
理想の樹木作物園
ハーシーの樹木園が生みだす生物多様性
樹木作物の自然誌
7 ヨーロッパでコモンズを解体された農民が難民化して北米大陸へ
イングランドのコモンズ
荘園、荘園領主と入会権をもつ者たち
入会権の歴史マニアに学ぶ「囲い込み」
奥深い入会権の歴史
難民化した財産を奪われたヨーロッパの入会権者たちが北米へ
どうやったら川を「所有」できるのか
「Farmer(ファーマー)」とは税金徴収人のことだった
8 小枝の魔法―萌芽更新の技術
籠(かご)を編む
火による萌芽更新
樹木医による剪定
多年生作物と耕起農業
生態遷移
生態遷移を途中で止める技術
剪定枝で籠を編むことは遷移を管理することだった
9 森林管理としての火入れの技術
計画的火入れ
火入れの技術を学ぶ森林消防士
火災回帰間隔を見きわめる
バイオ炭
アマゾンのテラ・プレタはなぜ劣化しないのか
私が森に火をつける
10 ドングリの調理
イタリアの「クリの谷」をたずねる
クリの木から採れるものは全部使う
ドングリを食べるための下処理
ドングリを割ってタンニンを抜く
苛性ソーダ
試行錯誤の連続
バター、ラード、マヨネーズ、ピーナッツバター、ベーコンで97歳まで健康
脂肪と炭水化物
穀物と堅果の脂肪
おわりに―燃え上がる世界でキーストーン種としての人類は何ができるのか
謝辞
訳者あとがき
註
索引
著者・訳者紹介