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深海ロボット、南極へ行く

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商品説明
世界初の南極用水中探査機開発記にして、エンジニアから見た南極観測体験記。マリアナ海溝をはじめ国内外の深海に自作の水中探査機=ROVを潜らせてきたロボット工学者の著者のもとに、ある日、驚きの相談が舞いこんだ。
「昭和基地近くの湖沼にいる生物を調査したいんだけど、後藤さん、南極用ROVってつくれる?――」
子どものころからの憧れの世界“南極”で活躍するロボットの開発依頼。二つ返事で引き受けたものの、南極の湖底って、どんなところ?! 未知の極限環境、コスト、納期……。難題をクリアしながら、日本初の南極湖沼用ROVをつくりあげ、みずから南極に赴き、潜航させるまでの日々を描く。
目次
プロローグ 超深海の世界から

1章●深海ロボット、南極をめざす

1 深海に潜ったら、南極が見えてきた
しらせの模型に導かれるように/いつか南極に行きたい/深海探査機を自作するには
南極のスペシャリストとの出会い/動きだした南極用ROV開発計画/ロボット屋だけど生物屋

2 南極用ロボット開発、始動
使える機器を、安く、早くつくらねば/南極ROV用ケーブルを共同開発
ひょんなことから超有名時計の開発者と知りあう/カシオのG-SHOCKがROVと合体?
謎の単語が飛びかう南極会議/昭和基地じゃなくて野外で寝泊まり!?/そもそも南極地域観測隊とは

水中探査機ミニ講義
水中探査機開発史/ROVを動かす基本的な原理/ROVの基本構造

3 ROV完成からはじまるつぎのステージ
南極用ROV、ついに完成/南極チームは家族のような存在/新たなステージは、冬山での訓練から
クマの恐怖と寒さに震えながらの野営/怒涛のスケジュールで「夏訓」をこなす

2章●深海ロボット、南極に立つ

1 いざ、南極へ
しらせとの2週間ぶりの再会/しらせに持ちこみたい旅グッズ/いざ、出港!/大忙しの往路
食事だ! 祭りだ!/荒れ狂う暴風圏に突入/上陸前の一大イベント、怒涛の糧食配布
彼方に南極大陸が見えてきた/南極の景色は想像とはぜんぜん違った

2 ようこそ、きざはし浜小屋へ
南極で山菜そばを食す/卵・パン事件、発生/恐るべき南極の紫外線
スカルブスネス探検隊、南極の岩山を歩く/わいわいドタバタのクリスマスイブ

3 嵐のなかの南極生活
氷床と岩が混在する「スカーレン」へ/恐れていたことが現実に/この過酷な場所で年越しを?
しらせへの一時退避/これぞ南極、ブリザード襲来

3章●深海ロボット、南極で潜る

1 南極調査用ROV、ロールアウト!
自作ROV、南極・長池に初潜入/コケボウズとの初対面/山上の湖「くわい池」の調査
仏池のコケボウズに潜む謎/オーセン湾を探査せよ!/ひとつの仮説と新たな目標/ROVの分解修理を決断

2 南極で水中ロボットにしかできないこと
水中ロボット工学者の役割とは/南極で、まさかの風邪をひく/トホホなありさまで、あこがれの昭和基地へ
もう、きざはし浜にもどれない?!/ひとまず、しらせへ帰艦/復活! ふたたびのきざはし浜へ
長池で発見した水深10mの「境界」

3 南極をあとにして
あわただしく過ぎていく復路の日々/出発から4か月、ついにシドニーに帰港/南極はいまもそこにある

エピローグ 南極へと続くそれぞれの物語
南極に行くのは現場を知るため/南極は、それぞれが得意分野で挑む場所
南極への扉はいつも突然に/いざ、新たな難題が待つ南極へ
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