スラバヤインドネシア第二の都市。そこには,人間居住のひとつの形として人類史的な魅力を持つ「カンポン」が点在する。いわば「都市の中のムラ」と言うべき小住宅の密集区域。表通りの近代的都市の外観とは対照的な,しかし,生活の匂いと活気に満ちたその街区の歴史には,世界都市史のダイナミックな過程が,文字通り詰まっている。カンポン研究から出発し,世界の諸都市を踏破しその空間構造の起源と転成を詳らかにしてきた碩学が,再びカンポンへ帰り,「あるひとつの都市」の歴史を,グローバルヒストリーの一環として明らかにする。