はじめに
序章 野中郁次郎―日本型独創経営の追求
Ⅰ 思索の言葉
1.マネジメントの本質は「サイエンス」と「アート」の綜合
2.イノベーションの論理―西洋哲学と日本的発想の綜合
3.知識創造のダイナミズム
4.関係性―知識創造の源泉
5.実践的知恵―フロネシス
6.リーダーシップ
Ⅱ 行き過ぎた科学化志向を懸念
Ⅲ 『企業進化論』に見る「情報創造」
Ⅳ 知識創造理論︱SECIモデル
Ⅴ 知識と経営︱「認識論」(知識論)をどのように捉えていたか
第一章 「暗黙知」を活かす
Ⅰ ホンダ―「知を創造する共同化の現場」
久米是志 本田技研工業第三代社長【2007年6月9日】
1.創造の方法論―パターンがある創造に至るまでの心の働き
2.科学的創造の具体的方法論―洞察・浸透・醗酵・啓示・検証
3.ホンダ流創造術─高質の失敗経験を重ね、誤認・失認に気づく
4.創造のための〝六波羅蜜〟の実践
5.世界に挑戦する─創造の方法論の具体
6.ひらめきは「我」を離れた瞬間に生まれる
Ⅱ トヨタ―「知を実践する表出化の型」
松原彰雄 元トヨタ自動車専務取締役 【2004年10月10日】
1.環境変化に応える人事│競争力を生む〝人づくり〟
2.五本柱の全社教育体系│「考える力」を最大化する
3.グローバル化の「遠心力」と「求心力」│ Toyota Instituteの設立
4.創業精神が刻むDNA―考え抜き、そして踏み出す
第二章 暗黙知と創発
Ⅰ 「デザイン言語」
建築家 後藤 武【2008年6月22日】
1.デザイン言語のはじまり
2.デザイン言語とは何か
3.すわるかたち
4.〝形〟の背後にある〝動き〟を見る
Ⅱ 「非線形科学の可能性」
蔵本由紀 京都大学名誉教授 理論物理学【2005年8月21日】
1.現代科学は万能か
2.創発の科学
3.科学における不変性の再考
4.ネットワーク理論
5.主語的同一性と述語的同一性
Ⅲ 世阿弥の稽古哲学「型の文化」
西平 直 京都大学名誉教授 教育人間学【2010年10月23日】
1.最高の芸風は用心の上に非用心
2.「文(あや・彩)」がある「有文」に対して、「文(あや・彩)」がない「無文(むもん)」
3.「無心の舞」と「二重の見」
4.「型の問題」の原風景
5.「型の機能」は、稽古の進展に沿って、変化する
6.一番大切なものは直接稽古しようとしてはいけない
第三章 関係性の中で生成される暗黙知
Ⅰ 「間主観性と相互主体性」
鯨岡 峻 京都大学名誉教授 心理学【2010年8月7日】
1.心理学において個体論の立場をとるか関係論の立場を取るか
2.主体という概念は矛盾した両面性、両義性をもつ
3.相互主体的な関係の中での「分かる」と「分からない」
4.間主観性(intersubjectivity)
5.閉じつつ開かれてある主体同士の相互主体な関係性
6.ひとがひとをわかるということ
Ⅱ 主観と客観、間主観性について 「現象学とは何か」
山口一郎 東洋大学名誉教授 現象学【2010年9月4日】
1.主観、及び客観という概念の出所
2.設問:客観的データ(主義)とは一体、何を意味するのか
3.「主観―客観」対立図式で理解できない無意識の領域
4.無意識に働く「受動的志向性」、現象学の志向性の概念と現象学的還元
5.「主観―客観」、「精神の自由と物質の因果」︱二元的構想(デカルト、カント)
6.B・リベットの「意識の遅延説」―意識は現実に0・5秒遅れて生じていること
7.リベット批判と無意識に働く 過去把持による「意識の遅延」の解明
8.相互主観性から生成する真の客観性と自然科学の客観性
9.受動的相互主観性による事物の客観性が客観的データの客観性に先行すること
Ⅲ「知覚の哲学」メルロ=ポンティ
菅野盾樹 大阪大学名誉教授 哲学【2011年12月16日】
1.メルロ=ポンティ哲学思想の全体像
2.知覚とは何か︱存在論的カテゴリーとしての「知覚」
3.「世界内存在」としての人間
4.相互主観性、間身体性——基軸として知覚‐行動系として生きているということ
第四章 実践知リーダーをめぐって
Ⅰ 対談:「実践知フロネーシスをめぐって」
塚本明子×野中郁次郎【2009年1月15日】
Ⅱ 正・徳・善を統合する経済哲学
塩野谷祐一 第十二代一橋大学学長 経済学【2010年11月20日】
1.何のための哲学か
2.分析哲学と大陸哲学の双方に視野を持つ
3.価値観(倫理学)の体系化・分業化
4.知の主題化としての存在論・解釈学(経済の投企・被投)
5.ポスト‐ポジティヴィズムにおける認識論のフロンティア
終 章 対談 野中郁次郎×新貝康司
「戦略の人間化︱Humanizing Strategy」
1.ヒューマナイジング・ストラテジー︱人間くさい戦略論
2.共感―人間だけが確立した道具立て
3.クリエイティブな葛藤をしながら変えていく
4.知の深化ではやっていけない
5.共通善の追求と利益追求のバランス経営
6.暗黙知の共有
7.全身全霊の対話の中にこそ主観が客観になる原点がある
8.主観を棚上げすることで「日常の数学化」が起きた
9.何のためにわが社はあるのか
10.プロットとスクリプトを体系化するというのがHumanizing Strategy
おわりに