〈私〉の拡大と物語の現在

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商品説明
三島由紀夫、大江健三郎、北杜夫、村上春樹などの戦後文学や、手塚治虫、富野由悠季などのサブカルチャーを再読し、〈私〉の変容を探る。かつて内面的な自己表現の場であった物語は、現代のキャラクター化や断片的消費の中で新たな意味を持つ。戦後文学における〈私〉の語りとネット時代の自己演出を結びつけ、物語の受容とアイデンティティの変遷を読み解く。過去と現在を横断しながら〈私〉とナラティブのあり方を問い直す一冊。
目次
序章 物語受容の変化―コンテンツ・キャラクター・自己表現


I 問い直される〈私〉―戦後の足場と現在

第1章 大江健三郎「人間の羊」―「透明な壁」と「涙」

第2章 安部公房「プルートーのわな」―「沈黙の歌」をどのように聴くのか

第3章 三島由紀夫「橋づくし」―差別と模倣

第4章 三島由紀夫「鏡子の家」―「時代の壁」の解体

第5章  三島由紀夫「白蟻の巣」、北杜夫「輝ける碧き空の下で」、手塚治虫「グリンゴ」―ブラジル日系移民と勝ち組表象

第6章 北杜夫「楡家の人びと」―「基一郎の遺志」と語り手の位置

第7章 手塚治虫、梶原一騎作品の闇市表象―超越する時空

第8章 北杜夫「幽霊」―語り得ぬ「幼年期」に対峙する「ぼく」


II 模索される〈私〉―虚構との対峙

第9章 村上春樹「沈黙」―饒舌、「沈黙」の暴力

第10章  村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」―「唐突すぎる」切断/接続と連鎖する「選択」

第11章  阿部和重「アメリカの夜」、「インディヴィジュアル・プロジェクション」―「映画」の廃棄と〈私小説〉

第12章 伊坂幸太郎「終末のフール」―「父」とカタストロフ

第13章  川上弘美「神様2011」、竜田一人「いちえふ」、カトーコーキ『しんさいニート』―戦後の「壁」

第14章 震災マンガの表象―「機動性」・「主観」性・「実用性」

第15章  さくらももこ「ちびまる子ちゃん」、「神のちからっ子新聞」―創造される「私」(「作者」)

第16章 キャラクターとしての「萩原朔太郎」―群集に対峙する個

第17章 富野由悠季「機動戦士Zガンダム」―大量破壊と可能世界

第18章 富野由悠季「機動戦士ガンダムF91」―語り手のキャラクター性
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