唐の道宣が撰した『続高僧伝』は、6~7世紀の中国仏教を知るうえで不可欠な史料であり、日本仏教の祖師に関する記録も豊かに含む。
鎌倉中期に書写された新宮寺一切経本『続高僧伝』の調査を通して、一切経研究、仏教史研究に新局面を拓く。
《目次》
総 説 [齋藤智寛]
【第1部】新宮寺本『続高僧伝』調査から
新宮寺本『続高僧伝』からみた興聖寺本系の成立過程――巻四玄奘伝を中心に [堀 裕]
新宮寺本『続高僧伝』巻八慧遠伝について――諸本校異から見た特徴 [斉藤達也]
名取新宮寺本『続高僧伝』玄奘伝の字形についての一考察――「正字」、異体字、誤字 [佐竹保子]
【第2部】『続高僧伝』と道宣
北斉・文宣帝の仏教政策――『続高僧伝』の記載を中心に [川合 安]
菩薩になった異族僧――『続高僧伝』が築き上げた僧崖像 [池 麗梅]
道宣『中天竺舎衛国祇?寺図経』の撰述意図――天竺中土説の克服と関連して [倉本尚徳]
『律相感通伝』のテキストの形態の変遷 [陳 志遠]
【第3部】アジアにおける『続高僧伝』とその展開
ベトナム仏教における道宣律書の受容と刊行 [宮嶋純子]
最澄の玄奘理解――天竺・那爛陀寺を舞台とする僧伝的諸言説をめぐって [冨樫 進]
経蔵と文殊 [長岡龍作]
【第4部】附 録
『続高僧伝』の校訂本に関する私見――同伝巻四「玄奘伝」を中心にして [定 源]
新宮寺本『続高僧伝』現存十七巻法量表
新宮寺本『続高僧伝』巻四・巻八所見(二〇一二年)
新宮寺本科研研究集会記録
おわりに [冨樫 進・堀 裕]