精神科看護 2026年7月号(53-7)

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商品説明
特集 身体的拘束等に頼らないその一手―難しいからこそ一緒に考えたい
 「どうしても外せない」「事故が起きたらどうする」――身体的拘束をめぐる現場の声には,患者を守りたいという切実な思いがにじんでいます。その葛藤は,決して後ろ向きなものではありません。むしろ,真剣に患者と向き合っているからこそ生まれる誠実な問いかけではないでしょうか。令和8年度診療報酬改定により,身体的拘束の適正化はより強く求められるようになりました。しかし本特集が問いかけたいのは,制度への対応だけではありません。「患者の安全と尊厳をどうすれば同時に守れるか」という,看護の本質そのものです。
 まず「どうなったら解除できるのか」を問い続ける急性期病棟の実践,看護記録を多職種協働のプレゼンテーションシートとして活用する取り組み,そして「絶対に無理」という声が「まず代替策を考える」文化へと変わっていった病院の歩みを紹介します。さらに,トラウマインフォームドケアにおける「10のガイダンス」をもとにした実践を振り返る記事,最後に問題解決型の看護からウェルネス視点へと転換する考え方を紹介しています。どの現場にも共通しているのは,「1人で抱え込まない」という姿勢です。チームで悩み,試み,小さな成功体験を積み重ねていくこと。その積み重ねが,拘束に頼らないケアへのたしかな道を拓いてきました。難しいからこそ,一緒に考えましょう。その一手は,きっとあります。
目次
特集
身体的拘束等に頼らないその一手
―難しいからこそ一緒に考えたい

「どうなったら解除できるか」を問い続ける
―身体的拘束の長期化を防ぐための実践
坂井 良(医療法人静心会桶狭間病院藤田こころケアセンター 看護師長)

身体的拘束適正化の鍵を握る看護記録とは
―診療報酬改定が求める実績と多職種協働
市橋達也(社会医療法人杏嶺会上林記念病院 精神科認定看護師)

「行動制限実施者ゼロ」をトラウマインフォームドケアで振り返る
斉藤千亜紀(社会福祉法人天心会小阪病院 看護部主任/精神看護専門看護師)

“拘束しないなんて無理”から始まった身体拘束最小化への実践
医療法人社団青木末次郎記念会相州病院看護部

【インタビュー】カンフォータブル・ケアと身体的拘束の最小化
―問題解決型看護からウェルネス視点の看護へ
南 敦司(特定非営利活動法人カンフォータブル・ケア普及協会 代表理事)

特別記事
「狐憑き」にみる日本の心の病
―「環境との相互作用」という視点での実践
足立孝子(長崎国際大学人間社会学部社会福祉学科 准教授)

実践レポート
助産師の視点から見る精神科看護11
―父親という存在と子どもの育ち2
猪俣里奈(訪問看護ステーションりすたーと 助産師/看護師)

TOPICS
もうあとまわしにしない「足」のこと1
―フットケアに注目しよう
鈴木真瑚(こころの訪問看護ステーションai 主任/福祉爪ケア専門士)
嶋口和彦(同 管理者/看護師)

ANGLE
やさしいフォーカシング入門 第1回
―フォーカシングって何? ジェンドリンって誰?
岡村心平(神戸学院大学心理学部 講師)

連載
脳を知ればケアは変わる 科学的根拠にもとづく看護判断の新しい形
ケース7 反射的な拒絶ではなく,本人の意思で拒絶している
大塚恒子(一般財団法人仁明会精神衛生研究所 副所長)
蒲 恵蔵(医療法人社団智聖会安藤病院脳神経外科 医師)

精神科看護の臨床判断MSEガイダンス
第33回 Case24~25 欲求,家族への援助
武藤教志(宝塚市立病院 精神看護専門看護師)

一般社団法人日本精神科看護協会 にっせいかん
行動制限最小化に向けた日精看の事業
―「行動制限最小化を実現するための看護実践推進事業」を開始
吉川隆博(東海大学医学部看護学科 教授/一般社団法人日本精神科看護協会 会長)

せっかくなので学びをエンターテイメントだって思うことにしませんか?
第39回 外国人人材
深田徳之(精神科認定看護師/MBA〈経営学修士〉)

日々のやりとりから始める認知行動療法
第45回 罪な男(らしさ)
細川大雅(ストレスケア東京上野駅前クリニック 院長)

学の視点から精神保健(メンタルヘルス)で地域をひらく76
76th Step 時間をともにする(2)
安保寛明(山形県立保健医療大学看護学科 教授)

どん底からのリカバリー―WRAP(R)を使って。
第80回 みなさんの“エンジン”は?
増川ねてる(アドバンスレベルWRAP(R)ファシリテーター)

坂田三允の漂いエッセイ 244
昔の話~『旅する巨人』を読んで
坂田三允(多摩あおば病院 看護部顧問)
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