――この男に失望されるくらいならば、いっそ死んだ方がいい。
怪異をもたらす存在として、死後も恐れられた男・木山千景(きやまちかげ)。
生前の木山は魂の色が視える才能あふれる見鬼でありながら、ひどく病弱だった。少しでも生き永らえるため妖術にすがる木山は、人と怪異の仲立ちを生業とする一族の当主・帯刀燈(たてわきあかり)に弟子入りし、教えを乞う。
犬神の首の怨念、悠久の時が息づく箱庭、人を攫う滝壺の主…
帯刀の元には数々の悍ましい怪奇事件が舞い込んできた。
後世に悪名を轟かせる男の苦悩と葛藤の日々を描いた
妄執ピカレスクホラー第三弾!
装画:立藤灯