• 発売日:2025/09/30
  • 出版社:弦書房
  • ISBN:9784863293151

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介護のドラマツルギー

介護のドラマツルギー

通常価格 1,980 円(税込)
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商品説明
介護の現場で日々の営みから「人間」を考え続ける村瀨孝生氏と、九州大学で福祉社会学やボランティア・NPO論を研究してきた安立清史氏の二人が、本当に必要とされている介護について語る。老いてゆく人とそれを見守る人が織りなす言葉と言葉、体と体、体と言葉。老いの前では、言葉は無力になるという現実を前に、その掛け合いをひとつの劇場的なもの(ドラマツルギー)としてとらえ、「宅老所よりあい」のエピソードを新たな視点から考える。◆この本のどこかに介護の〈いま、ここ〉で必要なヒントが必ず見つかります。
目次
はじめに――村瀨孝生と「宅老所よりあい」の世界
  
   Ⅰ
心を手放す …………………………………………………………………村瀨孝生
  心を洗面所に置く
  トイレでの苛立ち
  息が合わない
  言葉を所有する
  手段化される言葉
  体に委ねる
  目的を達成しない言葉

介護にとって「ことば」とは何か ………………………………………安立清史
  一人に向けて
  命名をめぐるドラマ
  嘘ですが、マジでした
  名前はまだない/名前はもうない
  ストレイ・シープ(迷える羊)

   Ⅱ
もうひとつのこの世 ………………………………………………………村瀨孝生
  底辺
  新聞を支える人たち
  支配
  介護と社会
  衰退の拒絶
  機械文明の限界
  実感に存在する私
  拠って立つ大地

こころが離れていくときのドラマ………………………………………安立清史
  隠喩としての病
  Nさんのロシア行き
  「科学的介護」と「野生の介護」
  「よりあい」の逡巡と原点回帰
  「ディメンシア」と「認知症」の間で
  私の手放し

   Ⅲ
成仏と供養 ………………………………………………………………… 村瀨孝生
  立派な言葉
  生まれてはいけない言葉
  崩壊と再生
  申し送り
  負の力
  負の言葉と私たち

夢幻能の一夜…………………………………………………………………安立清史
  「お婆」を探すお婆さん
  介護という夢幻能
  石をパンに変えてみよ
  新人さん、迫真の現場報告
    「よりあい」が自分たちを発見する瞬間
    タブーに触れる
  カオナシとハツさんの部屋
    夢幻能を通り抜ける

   Ⅳ
「私」の手放し……………………………………………………………… 村瀨孝生
  いのちの笑み
  脳トレ
  降りてくる
  「私」の手放し

老人性アメイジング ………………………………………………………安立清史
  こんなになって……
  どうして・どうして・と考えている人たち
  受け入れられないことを受け入れる――死の受容・老いの受容
    老人性アメイジング
  私を手放す
  戦わない・戦い方/乗り越えない・乗り越え方
 
   Ⅴ
まるごとのいのち ………………………………………………………… 村瀨孝生
  「死にたい」でも「生きたい」でもない境地へ
  体同士の交流
  自意識から解放される

勝手にやってくる希望 …… ………………………………………………安立清史
  夜汽車と銀河鉄道
  「宅老所よりあい」の軌跡
  底辺にふれる
  「今、ここ」の世界
  しない・を・する
  永遠と一日
  勝手にやってくる希望
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