国会議員秘書性暴力事件資料の特長
Ⅰ 過去に泣き寝入りしてきた女性記者たち。取材先の国会議員秘書の性暴力を告発提訴。
2020年3月24日、27日、上田清司参議院議員の公設秘書が、取材の機会を利用して記者である原告に対し、性暴力を加えた。原告はこれらの性暴力について大宮警察署に告訴し、捜査が進められ、同年8月20日に送検されたが、その2日後に加害者である公設秘書が自殺したため不起訴となった。2023年3月8日原告は同秘書の職務権限濫用と国会議員の監督権限不行使を問題として、国家賠償法に基づき、1100万円の損害賠償請求訴訟を提起した。
Ⅱ 東京地裁は性暴力行為の事実を認定するとともに、国に440万円の支払いを命ずる判決を言い渡した。
2025年4月24日東京地裁は性暴力行為の事実を認定し、さらに公設秘書の性暴力行為の職務執行性についても、会合後の性暴力は帰宅途中に振るわれたものの、会合と時間的、場所的密接性があるため、職務の内容と密接に関連し、職務行為に付随して行われたとした。また3月27日の会食後のホテルへの移動も、会食と時間的、場所的密接性があるから、公設秘書としての職務執行の外形を備える行為であるとした。そして国家賠償法に基づき440万円の賠償を命じる判決を言い渡した。国が控訴せず判決が確定。
Ⅲ 判決文のほか裁判資料を多数掲載
裁判資料は判決文のほか訴状、双方の準備書面、原告陳述書、証人尋問調書などを収録した。
Ⅳ 原告代理人と支援者による丁寧な解題
原告代理人に事件の概要と裁判の今日的意義について法的視点で丁寧に執筆していただいたほか、支援者による法廷外の闘いについても記してもらった。