絵画はいかに重力と階層秩序を解体してきたか?
マレーヴィチ、モンドリアン、クレー、ポロック、ラウシェンバーグら20世紀の画家たちは、重力という地球の拘束を脱し、宇宙空間を前提として絵画を描いていた。「平面性」(グリーンバーグ)という支配的な概念を組み替え、「全方位性」という新たな視座から抽象芸術の歴史を書き直す画期的著作。
「抽象画家たちはみな一様に絵画を回転させていた。従来の美術史記述から奇妙にも脱落してきたのは、視覚や様式に還元できないこの力学であり、そこから生み出される全方位的な運動である」(本文より)