「アートの終焉」以降に存続するアート
新しさの終わりから批判的に脱却するために いま、私たちは何を観るべきか
アートにおいて「新しいことをするのは不可能である」と言われてから久しい。
ゲストキュレーター・石川卓磨は「新しさ」を追い求めるのではなく、「新しさ」をつくり出す開発という概念自体を批判的に再開発する試みから、「開発の再開発」という企画を立ち上げた。8組のアーティストやコレクティブは、それぞれが歴史や方法に関わる研究・実験的活動やコンセプトを持ち、私たちに「開発の再開発」とは何かを問いかける。
【編者】石川卓磨、gallery αM
【掲載作家】平山昌尚、近藤恵介、Sabbatical Company、松平莉奈、奥村雄樹、片山真妃、大石一貴、Multiple Spirits
【執筆者】石川卓磨、塚田優、杉浦央子、中島水緒、吉良智子、村山悟郎、大岩雄典、青柳菜摘、きりとりめでる
【目次】
vol.1 平山昌尚:ニース/塚田優「「グラフィック的な線」と未完了な問いとしての「芸術家の生」」
vol.2 近藤恵介:さわれない手、100年前の声/杉浦央子「応答関係としての線」
vol.3 Sabbatical Company:Sabbatical Companyの宣言エクササイズ/中島水緒「言葉が先か、エクササイズが先か」
vol.4 松平莉奈:3つの絵手本・10歳の欲/吉良智子「縄の向こう側を忍耐強く想像し思考する」
vol.5 奥村雄樹:我を忘れる身構えの手解きの跡形(我々は数多の知る由もない先行きの面影に湧き立つ)/村山悟郎「遊戯痕─Task Traces」
vol.6 片山真妃:αMと遠近法/大岩雄典「巡礼者の血痕」
vol.7 大石一貴:消滅 II/青柳菜摘「彫刻観察仲介人─オートスコピーとして」
vol.8 Multiple Spirits:いつでもルナティック、あるいは狂気の家族廃絶/きりとりめでる「政治的な鬱、過去の慰み、薄皮千枚の肯定」
石川卓磨「開発の多元性と群島としての展覧会」