特集:ウミウシの多様性と進化 ―貝殻の退化がもたらした多様な形態と生態
本特集では,巻貝の革命児,ウミウシの多様性と,したたかな生きざまの一端を紹介する。
巻貝の仲間でありながら殻がない,あっても小さかったり体内に埋もれていたりと,身を守る“鎧”を持たないウミウシたち。
かつてウミウシたちは,後鰓類とよばれる,巻貝類(腹足類)の一大グループを成すと考えられていた。
しかし,分子系統学的研究の進展により,ウミウシにはいくつかの異なる系統のものがいることが明らかになった。
貝殻に頼らない生き方を選んだウミウシたちはどんな進化を遂げてきたか?その過程でどんなことができるようになったか?
ウミウシの進化と系統分類から,各環境での多様性と出現傾向,様々な生存戦略(摂餌生態(専食性),化学防御,盗葉緑体現象,種分化と共生),さらに“泳ぐウミウシ”クリオネに迫る温暖化と海洋酸性化の脅威まで,各研究者たちが巻頭グラビア付きで紹介・解説する。
ほか各連載も必見(「高校生物・ワクワク宣言!!」「実験観察の勘どころ」「植物を集める!! 」「日本列島の多様な淡水生物 その進化と保全」「フォトコンテスト 生物科学学会連合」)。