日本はバブル期以来の繁栄を取り戻せるのか! 2029年の日本の首相官邸に、アメリカ大統領補佐官が緊急に首相の岸田総一郎を訪ねて来た。日本がこのまま経済的に衰退していれば、日米同盟が危ういという。また、日本の衰退はバブル崩壊や少子高齢化だけでなく、1990年代に始まったデジタル革命のときに、日本語をデジタルに合わせる改革をしなかったことが原因だと告げる。英語やハングル語と比較すると、日本語は文字変換に手間がかかる上に、単語と単語の間にスペースを入れないため、品詞を特定する「形態素解析」にコンピュータは膨大な作業が必要となるため、デジタルとの相性が非常に悪い。そしてそれが経済活動に長年影響してきた。すぐにでも日本語改革を実行しなければ、日本は今後も衰退したままだ。脅しめいた言葉に岸田は抵抗を試みるが、やがてそれは現実であると諭される。麻生元首相らしき人物の積極的な後押しもあり、日本語改革をすべく「桜プロジェクト」が始動する・・・。
リアリティを帯びた内容と、登場人物のわずかな心の動きも読み取れる会話で、臨場感溢れるノンフィクション・ノベルである。