<あらすじ>
小学三年生の原田萌音(はらだ もね)が出会ったのは、転校生の少女・みどり。
彼女の父、ダニーは黒人のジャズ・フルート奏者だ。
あちこちで優しい旋律を響かせるダニーのことが、二人は大好きだった。
迷い、傷つきながらも、俳句や音楽を通じて心を通わせ、差別や偏見という壁を
少しずつ乗り越えていく、少女たちのかけがえのない一年の物語。
<編集より>
これは、太田征宏さんの3冊目の作品になります。
一冊目は『少年の日・・・やけあとの銀座から』『少年の恋』に続く3冊目で、全2冊は、ご自身の少年時代が舞台でしたので、終戦後の日本という時代背景がありました。
が、今回は、長い教員生活での印象深い出来事をもとにされたという、現代の作品です。
書名の『あの青い空のように』は、小学校の音楽の教科書でもお馴染みの楽曲で、子どもたちもよく知っている、明るく、のびやかな歌詞とメロディの、爽やかな歌です。
萌音とみどりのクラスの担任、鈴木先生は、落語と俳句の好きな先生で、落語で和やかなクラスのムードをつくり、子どもたちに小林一茶の俳句を教えて、一茶の俳句を使った一茶カルタも自分たちで作るなどして活用しながら、温かなクラスにまとめていきます。
小さな行き違いやいざこざ、イジメなどを克服しながら、成長していくみどりや萌音。
悲しい時間も起こりますが、読後感の爽やかさは、まるで書名の歌のようです。