さまざまな「生きづらさ」を仲間とともに解きほぐす
「弱さ」や「苦労」は、
自分ごとからみんなのことになると、
解決のヒントが見えてくる
自分研究をはじめてみませんか
第1章 発達障害とニューロダイバーシティ
第2章 宗教2世
第3章 ジェンダーとセクシュアリティ
第4章 海外生活を経験した人
第5回 こうやれば発信者として大活躍できる!
第6章 人はどのように成熟できるのか
第7章 当事者たちによって生みだされるもの
◆附録 希死念慮を乗りこえるには
「はじめに」より(引用)
「自分自身で、ともに」─。この言葉は、北海道の「浦河べてるの家」で産声をあげた「当事者研究」の精神を象徴するスローガンです。
医師やカウンセラーといった専門家から一方的に「治療される対象」として扱われるのではなく、みずからの抱える「苦労」を自分自身の手に取りもどし、仲間とともにその仕組みを研究する。それが当事者研究です。
本書は私・横道誠と、YouTubeで『未来に残したい授業』を運営し、日本中の一線級の研究者たちとつながっているだいまりこさんというふたりの「当事者」による対話の記録です。対話には、会場に集まった何人もの「共事者」たちが参加し、この当事者研究という自由でユーモアあふれる手法を用いながら、現代社会のさまざまな「生きづらさ」を解きほぐしていきました。
本書のベースとなったのは、東京・中延にある「隣町珈カ 琲フェ」で開催された連続トークイベント「当事者研究のワンダーランド」です。2023年の12月から2024年6月にかけて実施された全7回の対話は、まさに「ワンダーランド」の名にふさわしく、境界線を越えて広がる思考の旅となりました。
(略)
対話のなかでも強調していますが、当事者研究は、本質的には「遊び」の要素を含んだレクリエーションです。真面目すぎる資本主義の世界に、ポリフォニー(多声性)という風穴を開け、バラバラなままでともに在ることを肯定するアナーキーな試みです。本書をつうじて、読者のみなさんがご自身の「苦労」を研究するヒントを見いだし、少しでも肩の荷をおろすことができれば、著者としてこれ以上の喜びはありません。(本書「はじめに」より)