「ありがとう」を、言えないまま別れてしまった人はいませんか。
テレビ・舞台の演出家・プロデューサーとして、数えきれないほどの出会いと別れを重ねてきた石井ふく子。
100歳を迎えた今だからこそ伝えたい、「大切な人に思いを伝えること」の意味を綴ったエッセイです。
家族や友人、仕事仲間――。
いつもそばにいる人ほど、その存在を当たり前に感じ、感謝の言葉を伝えそびれてしまうものです。
しかし、人との別れがいつ訪れるかは、誰にもわかりません。「また今度」「いつか会おう」。そう思っているうちに、その“いつか”が永遠に来なくなることもあります。
だから、会いたい人には今日、会いに行く。伝えたい言葉は、明日に残さない。
「いつか」を「何日」に変え、心に浮かんだ「ありがとう」を、きちんと声にする――。
本書では、これまでの人生で出会った大切な人々との思い出とともに、後悔しないために今できることを、優しく、まっすぐに語ります。
「ありがとう」は、相手のためだけの言葉ではありません。
口にするたび、人と人との心をつなぎ、自分の人生まで温かくしてくれる言葉です。
これは、別れを悲しむための本ではなく、今日を悔いなく生きるための本。読み終えたとき、きっと大切な誰かの顔が浮かびます。そして、その人に「ありがとう」を伝えたくなる一冊です。