四季の移ろいを、
美しいことばと風景とともに。
春、夏、秋、冬――。
四季のある日本では、古くから自然の小さな変化に目を向け、それを暮らしのなかに取り入れてきました。
春の始まりを告げる「立春」、一年でもっとも昼が長い「夏至」、秋の気配が深まる「寒露」、一年でもっとも寒さが厳しくなる「大寒」。一年を24に分けた「二十四節気」と、さらに約5日ごとの自然の変化を表した「七十二候」には、季節とともに生きてきた人々の感性が息づいています。
本書では、そんな日本古来の暦を入り口に、春夏秋冬それぞれの「ことば」「風物詩」「味覚」「植物」「動物」を、美しい写真とともに紹介。さらに、季節を詠んだ俳句や短歌、海外のことわざなども収録しました。
たとえば――
冬の名残のなかに、かすかな春の気配を感じる「春浅し」。
さわやかな春風が、光り輝くように感じられる「風光る」。
春の山々がいっせいに芽吹く様子を表した「山笑う」。
立冬を過ぎた頃に訪れる、春のようにあたたかな「小春日和」。
草木が葉を落とし、雪に覆われた冬山を表現した「山眠る」。
今にも雪が降り出しそうな空模様を表す「雪催」。
忙しい毎日のなかでは、いつの間にか過ぎ去ってしまう季節。
二十四節気や七十二候といった伝統的な暦に立ち返り、旬の味覚に舌鼓を打ち、動植物を愛で、その季節ならではの風物詩を楽しむ――。
日本の暦を知ると、いつもの景色が少し違って見えてくる。
「季節を感じる楽しさ」を再発見するための、小さな図鑑です。