プロローグ
海を破る男たち
黄金と十字架
インディオの悲劇とスペイン人の良心と贖罪の四つの物語
第一章 マゼランの栄光と苦悩、「火の土地」の人々の悲劇 セルクナムとヤマナの世界
パートⅠ セルクナム
「一万一千の処女殉教者の日」の奇跡が地獄の門をひらく
「火の土地」を進む、マゼランの苦悩はつづく
パタゴニアの悲劇の巨人騒動─足枷をはめられ拉致される
マゼラン海峡の果てへ
「火の土地」の精霊は日本のウルトラマン?
神々の祭典「ハイン」
仮面芸術祭─色の饗宴
ハインの秘密─男たちの復讐
セルクナムの虐殺
最後の「ハインの祭典」
生き残った比類なき文化
パートⅡ ヤマナ
南極の玄関口ウシュアイア、囚人とヤマナ
世界一情緒豊かなヤマナ語
ヤマナとは「生きること」
真珠貝のボタンと交換された少年
ヤマナとダーウィンの「進化論」
ボタン少年の反乱
ヤマナが地上から消えた日
第二章 剣とスペインの良心 「新大陸」に渡った男たち 一人は征服のために、一人は告発のために
ピサロとラス・カサス─運命のふたりが大西洋の荒波をわたる
エスパニョーラ島の現実
イサベル女王とコロンブスの「新大陸」発見
征服とグアダルーペのマリア像
コロンブスと少年ピサロの出会い
キリストの愛は剣の中にあるのか
キューバ征服とラス・カサスの良心の目覚め
ピサロ、征服者への道
バルボアとピサロの太平洋「発見」
「南の幻の黄金帝国」への探検の夢
ピサロ、いよいよ幻のインカ帝国へ
カハマルカの悲劇
インカ皇帝アタワルパの幽閉と処刑
ピサロとインカ王女との結婚
壮麗な都クスコと黄金の狂乱
流される血─インカの反乱とスペイン人の分裂
「神よ、赦したまえ」ピサロの暗殺
ラス・カサスの告発と、反発する征服者たち
スペインの良心はどこに
ラス・カサスの遺言
ゴンサロ・ピサロとコンキスタドールの最後の叫び
最後のインカ皇帝の処刑前メッセージとは
男と女の物語
フランシスカの運命─ピサロとインカ王女の血
コンキスタ(征服)宮殿の四人の人頭像
第三章 チリの先住民マプチェとスペインの騎士エルシージャ─誇り高き精神と迷走するスペインの良心
アルマス広場の沈黙の像─征服五百年への問い
マプチェを英雄として描いたエルシージャ
スペイン人によるチリ侵略─アルマグロの失敗
征服者ペドロとマプチェの勇者ラウタロ
ラウタロの気高さ─『アラウカーナ』で称えられる先住民
マプチェの英雄カウポリカンの串刺しの刑
ルシアの丘に今も生きるマプチェの英雄
『アラウカーナ』の執筆にかけた思い
スペインに正義はあるのか─神の沈黙
大地の民マプチェへの敬意
マプチェ、その誇り高き精神は今も生きる
スペイン兵士の罪の意識とキリスト教的赦し
『アラウカーナ』最終歌(第三十七歌)での告白
スペイン人の良心─エルシージャの『アラウカーナ』と
ラス・カサスの『インディアスの破壊についての簡潔な報告』
第四章 イグアスの滝・グアラニーの森に鳴り響いた鐘─イエズス会の夢の跡
イグアスの滝とグアラニーの楽園
森の民グアラニーの霊的世界
グアラニーに忍び寄る悪魔─ポルトガルとスペイン
スペインへの反乱
世界に躍り出るイエズス会
奴隷狩りにおびえるグアラニー
サンパウロの奴隷狩り遠征隊
イエズス会が目指したユートピア─レドゥクシオン
教化村につきまとうグアラニーの文化的葛藤
バロック音楽が響く森
豊かな感性と甘いささやきのグアラニー語
イエズス会士の悩み
キリスト教化される子どもたち─グアラニーの精神文化の崩壊
共同体の完成と狙われるグアラニー
グアラニー戦争─国境争いに巻き込まれるグアラニー
イエズス会の追放とグアラニーの村の崩壊
サン・イグナシオ・ミニ─遺産としてのグアラニーとイエズス会
イエズス会と植民地主義─信仰・知識・支配の三位一体
エピローグ
主な参考文献及び図版