マックス・ヴェーバーに傾倒し、後にライバルとなるハイデッガーの盟友、アーレントの師でもある文字通り「知の巨人」にもかかわらず、近年は顧みられることが少なかったカール・ヤスパース。
「世界哲学」の嚆矢とも言うべき彼の哲学が再注目されるなか、その思想の核心を理解するうえでの重要書を初翻訳。
【附】「聖書宗教について」と訳者による「ヤスパースのひとと思想」
本書は、それ自体としては、「世界哲学」についてのものではない。しかし、そのような「世界哲学的な観点からの」キリスト教批判と理解することもできる。と同時に、哲学的信仰論は、キリスト教や、ユダヤ教、イスラムと同一ではないが、それらを包括している聖書宗教から、キリスト教を捉え直し活し直す試みでもある。(訳者あとがきより)