2027年大河ドラマ「逆賊の幕臣」の主人公の本格評伝
「明治国家のファーザーズの一人」と称される幕臣・小栗忠順(1827〜69年)は、幕末期の日本に近代的な制度や施設、事物を数多く導入し、早くから開国を主張した江戸幕府の天才であったが、その先見性ゆえに明治新政府から恐れられ、「逆賊」とされ歴史の闇に葬られてしまった。
本書は、史料が限られているがために描かれなかった幼少時から青年時を含む、出生時からの時間軸に沿ってその生涯をたどり、あまり語られてこなかった思想的側面にも肉薄する、本格評伝。
◎思想史学者による、これまでにない画期的評伝!
【主な目次】
はじめに
序 章 歴史から消された近代日本の真の起動者
第一章 非凡なる書生時代
文化・文政期の時代状況/小栗家第十二代として/安積艮斎の私塾で学ぶ/
生涯の友・栗本鋤雲との出会い/文武両道と開国論
第二章 「就職」・結婚・黒船来航
家慶に初御目見/阿部正弘と幕府の改革/忠順の結婚と家計簿/
黒船来航という大事件/艮斎と海外情報/日米和親条約と忠高の死
第三章 万延元年遣米使節
日米和親条約と勅許/安政の大獄と小栗忠順/ポーハタン号と咸臨丸/
遣米使節団の一員として/日米修好通商条約批准書の交換/
アメリカにおける報道/名目貨幣と秤量貨幣/小栗主導の通貨交渉/
ペリー邸訪問
第四章 幕府の近代化
歌を詠む小栗/外国奉行に就任/安積艮斎と陽明学/
ヒュースケン暗殺と攘夷事件/対馬への派遣/
小栗の罷免とロシア艦の退帆/小栗の財政改革
第五章 混迷する政局
勘定奉行・江戸町奉行・歩兵奉行/造船所の建設に向けて/
造船所の建造に向けて/横須賀製鉄所の着工/日本初の株式会社「兵庫商社」/
日本初の洋式ホテル「築地ホテル館」/小布施の船会社構想
第六章 江戸時代の終わりと小栗の死
郡県制の提案/慶応の軍制改革/小栗の日記と大政奉還/
薩摩藩邸焼討/鳥羽・伏見の戦いと小栗の罷免/知行所・上州権田村へ/
世直し一揆勢との戦闘/「逆謀」明らかな小栗/小栗の斬首と家族の逃避行
補 章 同時代人の評価とその後
攘夷派の敵、小栗忠順/豊原国周「善悪鬼人鏡」/明治時代の小栗/
忘却への抵抗と顕彰
おわりに