テレビドラマ『坂の上の雲』から考えるジェンダー/マスキュリニティ
  • 発売日:2026/09/11
  • 出版社:春風社
  • ISBN:9784868161561

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テレビドラマ『坂の上の雲』から考えるジェンダー/マスキュリニティ

テレビドラマ『坂の上の雲』から考えるジェンダー/マスキュリニティ

通常価格 3,850 円(税込)
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誰が語り、誰が支え、誰が沈黙させられているのか
NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』を題材に、軍人の秋山真之・好古兄弟、彼らの幼馴染で俳人の正岡子規、その妹・律や、日清・日露戦争で亡くなった兵士たち等にも焦点を当て、階級、出自、教育、職業、地域といった諸条件を踏まえながら、「男/女」の二項対立を超えた先の現代のジェンダー観を捉え直す刺激的論考!

[序章]より
優れた軍略家でありながら倫理的葛藤を抱える秋山真之、沈黙のうちに責任を引き受ける秋山好古、病と闘う正岡子規、そして戦場で死にゆく名もなき兵士たち――そこには、「男らしさ」の名のもとに要請される役割と、押し殺される感情が複雑に共存している。その一方で、本作は女性の物語を前面には語らない。だが、それは女性たちが物語の周縁に押しやられていることを意味しない。むしろ彼女たちは、感情を媒介し、制度を映し出す存在として物語に深く組み込まれている。
目次
序 章 なぜ今、『坂の上の雲』なのか?――近代国家の叙事詩をジェンダーから読み直す

第1章 秋山真之はなぜ英雄になったのか?――多層化するマスキュリニティのゆらぎ

〈コラムエッセイ〉
明治のアイドルはいかにして現代のアイドルになるのか?――広瀬武夫と時代が求める英雄

第2章 古武士的美学は現代的男性性といかに響き合うのか?――秋山好古の責任・判断・越境におけるマスキュリニティ

第3章 秋山兄弟はなぜかっこよく見えるのか?――不可視性から再構成される英雄像

〈コラムエッセイ〉
明治の英雄はなぜ髭を生やしたのか?――髭という身体装飾

第4章 なぜ「正岡子規」か?――戦わない男の闘うマスキュリニティ

第5章 英雄の戦略はどの身体のうえに成立したのか?――戦争を成立させるマスキュリニティの分業
〈コラムエッセイ〉
明治の英雄はなぜ地方の声で語るのか?――方言がつくる男性性の形

第6章 「後方」の女性はいかにして特権的主体へと反転するのか?――ジェンダーを貫通する階級の論理

第7章 正岡律は「一身独立」をもって何を撹乱したのか?――「温存」という聖域に生じた逆説

〈コラムエッセイ〉
なぜ神は「父」でなければならないのか?――検証されない男性的権威の聖域

終 章 「坂の上」の「雲」とは何だったのか?――戦勝の空洞化と単一化されたジェンダーの歴史的帰結
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