• 発売日:2025/12/16
  • 出版社:高文研
  • ISBN:9784874989562

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忘れられていた日本人

忘れられていた日本人

通常価格 2,640 円(税込)
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商品説明
太平洋戦争でフィリピンは日米の激戦地となり、日本は海外での犠牲者最大の52万人を出した。
その中には、現地徴用された多くの日本人移民がいた。一方フィリピン人犠牲者は約百十万に及ぶ。
日本の敗戦後、軍人軍属は強制退去となったが、戦前から移住し現地徴用された日本人の妻子は残された。その数約四千人。戦時中の過酷な日本軍の迫害への反発を受け、迫害を逃れ声を潜めて生き抜いてきた残留二世たちは八十代、九十代になった。彼らに残された時間は多くはない。

国籍回復、戦後補償はできるのか。40年にわたりフィリピン全土の残留日本人二世を訪ね歩き聞き取りを重ねた貴重な記録。
目次
はじめに―『忘れられた日本人』と通底するもの

第1章 引き裂かれた家族
 第1節  終戦から五三年後にわかった父の死
 第2節  戦争で生き別れた夫婦と親子、四四年ぶりの再会、そして
 第3節  低学歴・貧困の世代間連鎖
 第4節  三八年目に出会えた両親日本人の戦争孤児
 第5節  父から母と娘へ、娘から孫に引き継がれた「日本人性」
 
第2章 残された課題と新たな動き
 第1節  山下大将らとともに処刑された二世、その妹の思い
 第2節  ミンダナオ島の山間に残った「最後の日本兵」とその末裔
 第3節  現地に残留したフィリピン人妻たちの戦後
 第4節  日本に「引揚げ」をしたフィリピン人妻たち
 第5節  日本国籍未認定の二世の思い
 第6節  日本国籍を「回復」した残留二世の動機と背景
 第7節   「残留同胞」のリドレスに尽力した戦争孤児の思い
 第8節  長い沈黙を破り始めたパラワンの日系人家族
 第9節  「フィリピン最後の秘境」で残留二世を訪ね歩く
 第10節  社会上昇を遂げた三世の課題は日本との関わり
 
第3章 日本政府の責任を問い続けた「市民社会」
 第1節  メディアや市民団体が提起してきた残留二世の問題
 第2節  「日系人」が「残留日本人」になった背景
 第3節  二世の日本国籍は「回復」なのか、「取得」なのか?
 第4節  一九九〇年代以降の日系人会、支援団の動き
 第5節  国会での議論と政府の立場の変化
 第6節  イネス・山之内・マリャリ・フィリピン日系人会連合会会長に聴く
 第7節   「日人」としての証明が難しい二世の課題
 第8節  問われる日本政府の「純血主義」
 
第4章 「日本化」が進んだ残留二世とその末裔たち
 第1節  『ハポン』で取り上げた二世と子供たちを訪ね歩く
 第2節  日本で祖先の思いを遂げようとする末裔たち
 第3節  日系人集住地域で暮らす末裔たち
 第4節  フィリピン日系人エッセイコンテストを通して考える日系若年世代の体験と意識

あとがき 
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