「対話が大切だ」と言われるようになって、もうずいぶん経ちました。
では、私たちは対話について、どこまで考え、実践できているでしょうか。
本書は、自治体の仕事における「対話」の意味を、著者自身の経験をもとに綴った一冊です。
「議論」と「対話」は何が違うのか。なぜ、議論の前に対話が必要なのか。職場の人間関係や組織内の連携、住民・議会・政治との関係において、対話にはどのような可能性があるのか。初版では、自治体職員としてさまざまな「対話」の場をつくってきた経験をもとに、これらの問いに向き合いました。
初版の刊行から5年。著者は自治体を離れ、全国の自治体職員と出会い、研修などを通じて「対話」を伝えてきました。そのなかで寄せられたさまざまな反応や問い、そして現場で得た気づきを踏まえ、増補版では新たな章を書き加えています。
対話をすれば、すべてがうまくいくのか。対話に懐疑的な声にどう向き合うのか。対話を始め、続けていくためには何が必要なのか。そして、対話が生まれ、続いていくための環境を誰が支えていくのか。
その歩みの先で、著者がたどり着いた問いと、実践から得た答えを綴ります。
対話を「うまく話すための技術」にとどめず、人と人との関係、自治体の仕事、そして社会のあり方までを見つめ直す。その先に、私たち公務員にできることを考える一冊です。