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公の図書館の日仏比較

公の図書館の日仏比較

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商品説明
 公共図書館の果たすべき最も重要な役割は、記録された情報を通じて得られる、知識や思想や文化などを公共のものにすることである。日本の図書館制度は先進国の中で立ち遅れてきた歴史があり、「国をおおう図書館のサービス網」を築くという目標が半世紀前に掲げられた。それから館数は増えたものの、いまだに十分にその目標は達成されないばかりか、昨今では公共図書館の縮小再編や職員の非正規化が進展している。日本の図書館では、住民目線による運営が重視されてきた経緯があり、中央集権的な図書館政策は嫌われてきた。しかしながら、住民目線にこだわりすぎることで消費者迎合的な運営となり、本来の図書館の公共性を担保する機能がないがしろされている。一方、日本と同じく図書館制度が遅れていたフランスでは、<上>からの政策と規制により図書館運営を発展させてきた。両国の公共図書館を比較することで、日本の図書館の政策の問題点を洗い出す。
目次
Ⅰ みんなに本を。 どこでも・だれでも・どんな本でも
 1 遅れています日本の図書館
 2 〈アングロサクソンかぶれ〉からの出発

Ⅱ いつどれだけ何のために開くのか
 1 フランスの場合
   フランスは「図書館発展途上国」?
   もっと開こう!
   よりよく開こう!
   けれども、日曜日には働きたくない

 2 日本の場合
   「図書館をもっと開く」議論のきっかけ
   外部委託による年中無休・夜間開館
   足立区の場合
   週休二日制と三ない主義
   開館時間の延長と図書館職員の非正規化

Ⅲ 地方分権下での公共図書館政策
 1 フランスの場合
   地方分権と地方分散
   地域拠点図書館
   図書館法
 2 日本の場合
   地方分権に伴う規制の「緩和」 
   各地域の自助努力による図書館振興
   「勧告的立法」としての「図書館法」
   「定番の物語」がもたらしたザル法礼賛論

Ⅳ どこでも、だれでも、どんな本でも、みんなの手に届くものにするために
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